
【アーリントン(米テキサス州)19日(日本時間20日)=四竈衛】「父親(産休)リスト」入りしチームを離れていたドジャース大谷翔平投手(30)が、自身のSNSを更新し、第1子となる長女が無事に誕生したことを写真入りで報告した。英文で感謝のメッセージも掲載し喜びと、周囲への感謝をつづった。新たな家族が加わった「ダディ大谷」は、20日(同21日)の敵地レンジャーズ戦でさっそくチームに合流し復帰戦に臨む。
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幸福感に満ちた大谷の表情が、浮かぶようなメッセージだった。「大谷家へようこそ!」で始まる文面には、真っ先に「健康で美しい娘を産んでくれた愛する妻に心から感謝しています」と、元気な女の子を出産した真美子夫人への思いがつづられていた。
野球については常にプラス思考の大谷も、初体験の出産立ち会いではさすがに落ち着かなかったに違いない。「娘へ、私たちをとても不安で、まだすごくそわそわしている親にしてくれてありがとう」。メッセージには、大谷と真美子夫人と思われる手に包み込まれる、ベビーの小さな両足の写真も掲載。家族を守る決意を新たにしたかのような、ほほ笑ましいショットだった。
チームを「ファミリー」と呼ぶド軍内にも、一報はすぐに広まった。試合中、選手たちはSNSの利用が禁止されており、その他の関係者から情報を入手。ロバーツ監督は、この日の試合を中継したFOXスポーツのケン・ローゼンタール記者が、イニング間にインタビューした際に知らされた。同監督は「グッドニュースが届いた。ショウヘイとマミコから女の子が生まれた。名前はまだ分からないけど、世界中の球界、ドジャースファミリーはとても興奮している」と語り「おめでとう、ショウ!」と大喜び。試合後には、大谷とテキストで情報交換したことを明かし「彼は明日のラインアップに入るだろう」と、20日の今シリーズ第3戦、敵地レンジャーズ戦で戦列に復帰する予定を明言した。
産休で2試合欠場していた期間に、大谷が体を動かすことができたのか、十分な睡眠が取れていたのかなどは定かでない。大谷が拠点とするロサンゼルスと試合会場のあるアーリントンは2時間の時差があり、しかも同試合はデーゲーム。かなりの強行日程となる。だが、大谷がそんな外的要因を言い訳にするはずもなく、むしろ、厳しい状況の時こそ通常以上のパワーを発揮してきた。日本では父の呼称として「パパ」「お父さん」が主流だが、米国ではほぼ「ダディ」と呼ばれる。少しできすぎでも、復帰戦で「ダディ大谷が豪快な祝砲」のストーリーを想像したくなる。