
<明治安田J1:横浜2-3清水>◇16日◇第12節◇日産ス
横浜F・マリノスがホームで清水エスパルスに2-3と逆転負けを喫した。直近6試合勝ち星なし(2分け4敗)となった。
前半29分に遠野大弥が鮮やかなシュートを決めて先制し、後半6分に植中朝日の追加点で2-0。ホームサポーターは今日こそ間違いないと勝利を疑わなかった。そこからの3失点。終盤に弱い傾向はチームが自信を失っている表れかもしれない。
前々節・川崎F戦(3-3)で勝利目前での最後の失点、前節・岡山戦(1-2)でも終盤に逆転ゴールを奪われて敗北している。
試合終了のホイッスルにDF松原健、永戸勝也らは勝てないふがいなさから悔し涙を流した。
試合後、松原はミックスゾーンでこう思いを吐露した。
「今の僕らには勝つこと以外、何も必要ない。それをつかめなかったことが非常に悔しい。僕らが今シーズン、本当にふがいない試合を続けている中で、サポーターのみなさんは僕らを信じて、最後まで声がかれるまで応援してくれている。そんな気持ちに、もっともっと僕らは責任感を持って応えないといけない。何を言われようとやっぱり結果で今の僕たちは見せるしかない。そういう気持ちで入った試合の中で、そこを落としてしまったのが悔しい」と話した。
日本を代表してアジアで優勝を狙うチーム。それだけに国内でここまで勝てないとなると、大ブーイングを浴びてもおかしくない状況だ。それでもサポーターは温かく声援を続けている。
試合終了直後に動けなくなった。それはどういう心境だったのかを問われると、目をうるませながらこう続けた。
「思いっきりブーイングをされて、みんなケツを叩かれて目を覚ます方がいいのかなっていうふうに思いますけど。でも、マリノスのサポーターっていうのは“どんな時でも俺たちが傍にいる”って歌があるように、それを表現してくれている、体現してくれている中で、僕たちがなかなか(自分たちのサッカーを)表現できない。もどかしいという気持ちが僕の中にある。みんなが声をからして頑張ってくれているのに、僕らが最後までやりきれていない、勝ちきれないっていうのは非常に悔しい」
それでも試合は続く。下を向かず、自分たちがやり切ることにベクトルを向ける。
「僕たちがもっと闘志をむきだしにして、状況を変えていくしかない。本当にそれだけだと思います」
次戦は20日の浦和レッズ戦。アジアチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)に向かう前の国内最後の試合となる。日本を代表するクラブとして、意地を見せたいところだ。