
<阪神2-5DeNA>◇3日◇京セラドーム大阪
阪神佐藤輝明内野手(26)が驚きの2号2ランを放った。2点ビハインドの8回にDeNAの左腕坂本の直球を左中間最深部に運んだ。開幕戦以来5試合ぶりに飛び出したアーチで一時は同点に追いついた。チームは引き分けを挟んで3連敗を喫して昨年4月17日以来の借金生活に転落。苦しいシーズン船出となった藤川阪神だが、新3番打者の球団通算8500号まであと1本と迫る本塁打は光だ。さあ、4日から東京ドームで巨人3連戦。輝よ、仰天アーチで敵地を黙らせてくれ!
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目の覚める一撃だった。佐藤輝の鋭い打球は左中間スタンドへ。打席前のざわめきのような声援は、大歓声に変わった。
「大事な場面で打つことができた。なんとかいい結果になってよかった。いい当たりが出た」
2点を追う8回1死一塁。初球ファウルの後の2球目、DeNA坂本の外角146キロ直球を捉えた。3月28日開幕戦の12球団最速弾以来の本塁打は、一時同点となる左中間への2ラン。球団通算8500号へあと1号と迫るアーチとなった。
手応えは十分だったが、チームは敗北。「いい打球も出ている。また明日からももっとチームの勝利につながるようなバッティングを心がけていきたい」。クリーンアップの一員として、闘志を燃やした。
オフシーズンを通して取り組んでいた逆方向への打球だった。昨年11月の秋季キャンプの打撃練習では、中堅から左翼方向への柵越えを連発。2月の春季キャンプ2日目にも同様の打撃を行い、「あっちにいい打球が出るのはいいこと。続けていきたい」と強く意識してきた。
この日は力強い“援軍”もやってきた。テレビの解説を務めた糸井SAが、グラウンドへ。試合前練習で、フリー打撃を行うケージ裏で隣に立ち、笑顔で話し込んだ。直後の練習で柵越えを披露し、試合でもスタンドイン。尊敬する近大、阪神の先輩と時間をともにして精神的にもリラックス出来た。4日からは東京ドームで今季初の伝統の一戦。3月16日のドジャース戦で先制3ランを放った敵地へ、大きな弾みだ。
開幕から左投手に対して、7打数無安打。この試合ではケイから左前打、坂本から本塁打を放った。チームは4試合勝利がなく、苦しい状況が続く。それでも、佐藤輝は波に乗り始めた。つかんだものはあるかと問われると「明日から見てもらえればいいんじゃないですかね」。メモリアルアーチに王手をかける一振りで大暴れの予感がプンプン。虎の若き主砲が、首位巨人戦に向かう。【塚本光】