
ヴィッセル神戸は1日、神戸市内のいぶきの森球技場で非公開練習を行い、横浜FC戦(2日、ニッパツ)に向けて調整した。
3月16日の湘南ベルマーレ戦で今季リーグ初勝利を挙げた神戸だが、前節の鹿島アントラーズ戦では0-1で敗戦。暫定ながら18位と連覇中の王者にふさわしくない位置にいるだけに、早急に浮上したいところ。オンライン取材に応じた吉田孝行監督(48)は「アウェーだけどしっかり勝ち点3を取って終わりたい」と5試合続く関東連戦の3戦目での勝利に意欲を見せた。
結果を出し切れずにいる神戸だが、負傷者の多くが戻り、新加入選手もメンバーに加わることができているのは好材料。その中でも元日本代表DF酒井高徳(34)の復帰が、チームにとって大きなポジティブ要素となる。
酒井は2月15日のJ1開幕戦で負傷。右縫工筋肉離れで全治6~8週と診断されていたが、3月25日に全体練習に合流し、16日鹿島戦では途中出場で復帰を果たした。神戸の連覇を支えたサイドバック不在の期間は、複数の選手がその穴を埋めるべく起用されてきたが、思うような結果が出せてこなかった。苦しい時にもピッチ内で状況を変えられる酒井の復帰は大きく、指揮官も「もちろんプレー面もそうだけど、やっぱり精神的な柱。選手を鼓舞するすごい力も持っている。(復帰は)大きい」と歓迎する。
当初の予定よりも早いタイミング復帰となっているが「しかるべき順序をとって今の状態に来ている」と状態には問題なし。先発復帰が期待されるベテランは「現状を変える大きな薬となるのは勝利。これからチームに自分がどうプラスの影響を与えていけるか、チームがはい上がっていけるかっていうところにフォーカスしている」とここからチームを引き上げていくことに意識を向け、次戦での勝利を誓った。【永田淳】