
ヴィッセル神戸は22日、神戸市内のいぶきの森球技場で公開練習を行った。
午前に行われたトレーニングでは、アジリティー系のメニューの後に鳥かごや8対8のゲーム形式で調整。16日の湘南ベルマーレ戦で2ゴールを決めて勝利の立役者となったFWエリキ(30)をはじめ、今季加入しながら離脱が続いていたDFカエターノ(25)、3月に入って加入したMFグスタボ・クリスマン(25)といった新戦力も元気に汗を流した。
チームは12日のアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)決勝トーナメント1回戦の第2戦で光州FC(韓国)に敗れて無念の敗退となったが、そこから切り替えて前進している。吉田孝行監督(48)は「去年からやってきて、連戦の中もやりくりしながら、このACLEをどう勝つか、予選リーグ突破するかに重き置いてた。その中で、今年もACLEに関しては順調には来ていたので、自分自身のダメージは大きかった」とショックを隠さなかったが、離脱者が戻って戦力が整いつつある状況をポジティブに捉えている。試合にも復帰したMF井手口陽介(28)、FW宮代大聖(24)、FW武藤嘉紀(32)に加え、この日の練習ではMF汰木康也(29)やMF斉藤未月(26)も全体練習に合流。ACLEまではギリギリのやりくりが続いたが「選手が戻って、また強い神戸にはなるという自信はある」と巻き返しを宣言した。「安心しちゃいけないし、謙虚にいかなきゃいけない」と引き締めることも忘れず、これまで通り目の前の戦いに集中して戦い、リーグ3連覇を目指していく考えを示した。
開幕から国外移動もある中での8連戦をこなし、疲労もたまった状態での戦いでは望む結果を得られないこともあったが、湘南戦でのリーグ初勝利が浮上のきっかけとなった。DF山川哲史(27)は「(ACLE敗退のダメージが)ないと言えばうそになるけど、1つリーグで勝てたことは自信につながる。けが人も戻ってきて、もっともっと良くなっていくと思う」と話し、指揮官と同じようにここからの浮上に自信を見せた。【永田淳】