
「火曜日の男」いざ出陣! 阪神才木浩人投手(26)がホーム開幕戦となる1日のDeNA戦(京セラドーム大阪)で今季初先発する。チームは敵地広島での開幕2連勝後、完封負けで一旦停止。連敗すれば5割に戻る大事な6連戦の初戦を託された昨季13勝の勝ち頭は、「良い流れを持ってこられるように」と必勝を期した。昨季の世界一のドジャースを斬ったエース右腕が今度は日本一軍団を斬り、再び藤川阪神を勢いに乗せる。
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春らしくない冷たい風が吹く甲子園。センバツ閉幕から一夜明け、才木が久々の本拠地で臨戦体勢を整えた。「すごく楽しみな心境。もうみんなは開幕していますけど、僕は今年初登板になるのでしっかり楽しんで、自分のやることをしっかりできたらいいかな」。投手指名練習に参加し、キャッチボールやショートダッシュなど、時折笑顔も交えて約1時間、汗を流した。藤川阪神の「火曜日の男」を任され、いよいよホーム開幕DeNA戦の先発マウンドに上がる。
「やっぱり打線が強いので。1番からずっと連打が続くような打線ですし、牧とかオースティンとか、主になる打者もいる。1人ずつしっかり抑えるというところを意識していきます」
昨年3位から日本一まで駆け上がったDeNA打線は今年も強力。開幕カードの中日に2勝1敗と勝ち越し、大阪にやってくる。才木自身のDeNA戦は、過去3勝3敗で防御率3・11でほぼ五分。ただし、唯一京セラドーム大阪で先発した23年4月2日は、6回1/3を1失点にまとめて勝利投手になっており、良いイメージで臨めそうだ。「真っすぐで押して、空振り取って三振取るとか、押し込んでフライアウトを取る意識で1つずつ投げて、結果、長いイニングが投げられたら」と必勝を期した。
同い年の快投にも刺激を受けた。3月28日の敵地広島戦で開幕投手を務めた村上が、8回2/3を無失点に抑える圧巻の投球を披露。「(送りバントなど)村上がミスってたのをしっかり見てたんで(笑い)。村上にもしっかり言っときます」と笑いを誘いながら、表情を引き締めた。「いいスタートを切ってくれた。ああいうのでチームの勢いもすごく良くなったので」。
チームは開幕2連勝後、3戦目は完封負けで2勝1敗。連敗すれば5割に戻るだけに、昨季13勝の勝ち頭にかかる期待は大きい。藤川監督も「たくさんのファンの前で心強くまたスタートしていきます」と宣言しているが、すでにDeNA3連戦のチケットは完売。虎のエースも「火曜日の週頭で自分も良い流れを持ってこられるように」と自覚十分だ。3月16日のドジャースとのプレシーズンゲームでは、大谷を三振と中飛に斬るなど世界一軍団を5回0封。今度は日本一軍団を斬り、再び虎を上昇気流に乗せる。【山崎健太】