
「グラスノーカーブ」に好感触! 阪神才木浩人投手(26)が開幕前最後の実戦マウンドで初披露の新球に手応えを得た。25日は西川、頓宮ら1軍主力選手も先発出場したオリックス2軍戦に先発。今春実戦最長の5回0/3を投げ、無四死球3奪三振で6安打1失点にまとめた。先発が公表されているホーム開幕戦の4月1日DeNA戦(京セラドーム)へ、ドジャース長身右腕から教わった新たな武器の感触にもうなずいた。
「いい感じに使えた。カウント球にも使えていたし、低めにもちゃんと投げられていた」
目を見開き、満足げな表情で振り返った。16日のプレシーズンゲーム後、グラスノーに直撃し、カーブの握りを質問して改良に取り組んでいる。初回広岡に左前打を浴びた従来の同球種より10キロほど速い新たなカーブ。3回には福田への初球で内角に投じ、見逃しでストライクを奪った。「上の試合で投げながら感覚をつかめたらいい。誰も振っていなかったので、どういう反応をするか」と目を輝かせた。
決め球のフォークもさえた。初回1死二、三塁のピンチからともにフォークで頓宮、麦谷から2者連続の空振り三振。「終盤はちょっと浮いていたけど、そのときは低めを狙って落とせていた」。直球では6本中5本の安打を許したが、最速153キロをマークした。
開幕前でも強い責任感を持って登板。4回に1点の先制を許すと、平田2軍監督に「すみません」と謝罪。それでも同監督から「さすがだよ。大したもんだよ」とたたえられた。
「投げたい球も投げられたし、よかった。問題ない。いいスタートを切れるように準備したい」
昨季はチームトップの13勝。新たな武器が生きれば、鬼に金棒だ。昨年日本一のDeNA打線を封じ込め、日本一奪還へ勢いをつけられるか。【塚本光】