
<明治安田J1:東京0-3川崎F>◇第7節◇29日◇味スタ
川崎フロンターレが敵地てFC東京との「多摩川クラシコ」を3-0で制し、4位に浮上した。
「多摩川クラシコ男」が結果を残した。3試合ぶりに先発したFW山田新(24)が、同ダービーで3戦連続となる先制点を決め、勝利に貢献した。
0-0の後半10分、右サイドからのクロスにMF脇坂泰斗(29)がトラップしたボールがそのまま山田の足元に収まり、左足で得点を奪った。
「ヤスくんから『トラップミス』でうまいこと来たので、その流れでヤスくんも自分の外を回ってくれましたし、相手からして難しい対応になったと思いますし、思い切ってあそこで受けて、背負った状態で振り抜けたんでよかったと思います」
先輩のお膳立てを「トラップミス」と強調して笑わせながらゴールを振り返った。当初は脇坂がシュートを打つと思い、相手DFのブロックと、ボールが来た際のポストプレーや振り向きざまのシュートをイメージしていたという。「『トラップミス』が自分のところにいい強さで流れてきたので、うまく振り抜けました」と「ミス」と繰り返して笑いを誘った。当の脇坂は「捉え方次第」と苦笑いしていた。
山田は昨季から「多摩川クラシコ」3戦連発。2年で4得点の荒稼ぎだ。「なんとなく取れそうな感じがありました」と野生の勘も働いた。チームはここから7連戦。その初戦を良い形で終えた。「体は確実に全員辛くなってくる。気持ちよく終わるだけで、本当に心と体はつながっているので、それだけで次の試合に向けての準備もすごく変わってくる。もちろん出られてない選手もいるので、やらないといけないともなる。すごくいい3対0だと思います」と満足げだった。【佐藤成】