
<明治安田J1:C大阪1-1浦和>◇第7節◇28日◇ヨドコウ
セレッソ大阪の元韓国代表GKキム・ジンヒョン(37)が、先発落ちして極めて異例のサブスタートとなったのは、発熱の影響だったことが分かった。
ここまで50試合フルタイム出場中だった絶対的守護神で、J1通算420試合という外国籍選手の最多出場記録を更新中。サブは23年9月23日のアウェー神戸戦以来、約1年半ぶり。この時は左足の指骨折という長期離脱明けで、神戸戦の次戦からここまでフル出場を続けていた。
近年は故障以外で先発を外れることはなく、ベンチスタートは極めて珍しい事態だった。
アーサー・パパス監督(45)が試合後、守護神の先発落ちは「コンディション不良があった」と説明。
それを受け、取材に応じたキム・ジンヒョンは、へんとう炎による発熱の影響だったことを明かした。
試合前日の27日に練習を欠席。本人によると「前日練習は強度が高いメニューではないため、無理をしない結論になった」といい、体調は戻って出場準備はできていたという。
ただ、FC町田ゼルビアから新加入のGK福井光輝(29)が代役を務め、合格点の仕事をこなした。
キム・ジンヒョンは「僕が迷惑をかけてもいけないので」と、この日はベンチから後輩をサポート。「追加点を取れなかったが、試合内容は悪くはない。負けないことも大事」と、浦和レッズに最終盤に同点に追いつかれのドローに気落ちはない。
次節4月2日のファジアーノ岡山戦は、体調がより回復すれば先発復帰の可能性が高い。C大阪は開幕戦の勝利を最後に、6戦未勝利(3分け3敗)と苦境が続いており、岡山戦では7試合ぶりの勝利と、4度目の挑戦で今季ホーム初白星がかかっている。
◆キム・ジンヒョン 1987年7月6日、韓国生まれ。母国の東国大から当時J2のC大阪に09年入団。17年度のルヴァン杯と天皇杯2冠獲得に貢献。外国籍選手の同一クラブ最長在籍(17年目)、J1最多出場記録を更新中(現在420試合)。韓国代表として18年W杯ロシア大会メンバー入り。愛称「ジンさん」。192センチ、82キロ。
◆GK福井(町田から移籍後初出場)「僕以外にも出場できずに苦しんでいる選手がいる。何かエネルギーを与えられれば、よかったと思う。準備をし続けるだけです」