
<オリックス3-2楽天>◇28日◇京セラドーム大阪
楽天ドラフト1位の宗山塁内野手(22)が、開幕戦でプロ初安打初打点をマークした。オリックス戦に「2番遊撃」で先発。1点を追う9回1死三塁からオリックス守護神マチャドの初球チェンジアップを右前に運んだ。この打席まで3打数無安打も、一時同点となる一打を決めた。
「とりあえず1本出たのは良かったですし、打点がついたっていうのが一番良かったかなと思うので、まだまだ思うようなヒットではないので、これからかなと思います」
昨秋のドラフト会議で5球団競合の末に明大から楽天入りした。東京6大学リーグでは歴代7位の118安打をマーク。オープン戦でもチーム2位の12安打とプロに順応してみせた。
そんな宗山の原点は小学1年からの9年間、1度も欠かすことのなかった父伸吉さんとの二人三脚での練習だ。「毎日練習を続ける」ことを条件に三良坂少年野球クラブで小学1年から野球を始めた。もしそれが守れないのであれば、野球をやめるという約束で「やめたいと思ったことはなかった」という。
実家の庭が練習場だった。野球を始めた当初は市販されているティー打撃用のネットを使用も、小学3年頃には屋根付きの打撃ケージを作ってもらい、何度も何度もボールを打ち込んできた。「(父は)自分のためにいろいろなことを犠牲にしてくれた。まずは一番に感謝しないといけない存在」と宗山。記念球は「親にあげたいと思います」と初々しく話した。両親に恩返しするべく、ここから打ちまくる。【山田愛斗】