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「投げる哲学者」今永昇太のサービス精神「25球目なら言えます」出した回答は?


カブスの今永昇太投手が、東京ドームで公式練習を行い、ドジャース打線に立ち向かう準備を整えています。約2時間にわたる練習でWBC以来のマウンドの感触を確認。特にエース級左腕ジャスティン・スティールからの助言を受け、1番打者である大谷を始めとする強力な打線に対応する心構えを築きました。今永は試合前にマウンドの土が米国仕様に変更されている点を確認し、投球フォームや内野のポジショニングを入念にチェック。彼は、開幕投手として「健康に迎えられそう」と自信を見せ、「世界一の選手」大谷との対決に意欲を見せています。また、報道陣に対してユーモアを交えたコメントをするなど、心の余裕も見せつつ、アメリカでの生活を楽しむことも意識しています。

公式練習でマウンドの感覚を確かめるカブス今永(撮影・横山健太)

カブスの開幕投手、今永昇太投手(30)が「鉄」の心でドジャース打線に立ち向かう。本番を控えた16日、東京ドームで約2時間練習。23年WBC以来となるマウンドの感触を確かめた。エース級左腕ジャスティン・スティール投手(29)からの助言を胸に、1番大谷から始まる世界一打線を牛耳り、100年後も歴史に残る快投を見せる。

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今季のメジャーリーグは、今永が投じる初球から始まる。球種を問われると「初球、何を投げるかを教えるのは、じゃんけんで『チョキを出すよ』と言ってるようなものなので、1球目は言えないです」。回答をそれだけで終わらせないのが「投げる哲学者」のサービス精神。「けど、25球目ぐらいなら言えます。多分パーを出すと思います」と、日米報道陣の笑いを誘った。

準備は念入りにした。前日練習の45分前には、帰国後初めて東京ドームのマウンドへ上がった。マウンドを覆うシートを外してもらい、土が米国仕様になっていることを確認。23年WBC以来となる登板に、5度腕を振ってセットポジションからの景色を確認。6度目からは二塁方向を何度も見た。「内野手のポジショニング(の確認)だったり、二塁からホームに振り向く時に重心がぶれなければ、真っすぐ捕手方向に力が進むかな」と、イメージトレーニングを行った。

昨季は15勝でチームの勝ち頭だ。15日に「生きて迎える使命を全うしたい」と話していた開幕投手へ「健康に明日が迎えられそうなので、最初の責任は果たせそう」。相手の1番打者は大谷が濃厚。「世界一の選手であることは間違いない。自分がベストな投球を心がけ、それを彼が打ったか、打たなかったの2択だけ。時には彼の技術が上回ってしまうかもしれないけど、その時点で試合は決まらない。試合が決まる時まで頑張りたい」と、意気込んだ。

大谷効果もあり、日本中が注目する。「メンタルが強い選手だとは思っていない」と自己分析し「かなり強いプレッシャーも感じている」。23年16勝のスティールに重圧への対処法を聞いた。「心配するな。100年後、誰も覚えているヤツはいない」という助言に「100年間もし僕が生きていたら、俺が覚えているな」と思いながらも、心が軽くなった。「誰かに操作されるんじゃなく、やりたいことやる」と米国暮らしを楽しむと決めた。心も腕も、しなやかに投げる。【斎藤直樹】

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