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キーウ市民、日本人写真家が見た「停戦」への思い ウクライナ


ウクライナでの長引く戦争を受け、米国が提案したロシアとの30日間の停戦について、ウクライナは受け入れを表明。ロシアの同意が焦点となる中、市民の感情は複雑です。写真家の尾崎孝史さんがキーウで取材したところ、多くの市民が戦争継続の可能性に不安を覚えています。息子が戦死したスベトラーナさんは、ロシアへの不信感を示し、領土を放棄しない希望を語りました。また、13歳のアンナシュカさんは停戦について悩みながら涙を流し、父親に寄り添いました。ウクライナ軍に加わるホセ・マニュエルさんは、兵員不足に支え続ける覚悟を示しました。戦地で親族を亡くしたニーナ・プロドバさんは、戦争の終結を強く願っています。停戦を巡るこうした市民の声は、戦争の影響の深さを物語っています。

 ロシアによるウクライナ侵攻の停戦を巡り、米国のトランプ政権がプーチン露政権との交渉を本格化させている。長引く戦争に疲弊する人々は何を思うのか。ウクライナに長期滞在する写真家の尾崎孝史さんが3月中旬、首都キーウ(キエフ)で取材した。「ロシアが停戦を守るか」「戦争は終わってほしい」――。市民の感情は揺れている。

 ウクライナは11日、米国が提案したロシアとの30日間の停戦を受け入れると表明した。ロシア側も同意するかが次の焦点だ。尾崎さんはこの機会に、首都中心部マイダン広場の戦死者慰霊の場で人々に話を聞いた。

 息子が戦没したというスベトラーナさんは「この停戦案を誰が信じるでしょうか。実現しても、相手(露軍)が約束を守るという保証はどこにあるのでしょうか。息子たちの死を無駄にしないよう、彼らが戦って守った領土を放棄しないよう望みます」と訴えた。

 家族と一緒に訪れたアンナシュカさん(13)は兵士の遺影を見つめるうちに、思わず涙があふれた。「とても悲しいです。(停戦について)どうするのがよいのか分かりません」と言って、父親に寄り添った。

 一方、1年前からウクライナ軍に加わっている南米コロンビア出身の兵士、ホセ・マニュエルさん(30)は「兵員不足は深刻で将来は見通せない。だが、この国を自由にするため、私たちは最前線で持ちこたえます」と言葉に力を込めた。

 12日夕方、遺影を手にやってきたニーナ・プロドバさん(70)は、おいのセルゲイさんが5日に東部ドネツク州の激戦地ポクロウシクで戦死したばかりという。33歳の若さだった。

 「セルゲイには1歳の息子と妻がいます。私たちは彼をとても愛していました。『英雄は死なない』と言われますが、それは真実ではありません。彼らは死にます」。プロドバさんはこう嘆き、「私たちは戦争が終わることを望んでいます」と語った。【まとめ・真野森作】

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