
<プレシーズンゲーム:巨人1-5ドジャース>◇15日◇東京ドーム
メジャーリーガーのパワーに屈した。巨人戸郷翔征投手(24)がドジャース戦に先発し6回5失点。3回無死二塁で迎えたドジャース大谷との2回目の対戦で、初球の真ん中低めの124キロのカーブを完璧に捉えられた。打った瞬間にそれと分かる右翼席への本塁打を許したが「いい高さにはいってましたけど、あれをホームランにされる大谷さんのパワーもすごいと感じた」と脱帽した。
それよりも悔やんだのは、第1打席の四球。フルカウントからの6球目、150キロ直球が外角にわずかに外れた。「フォアボールで出したくなかったっていうのが一番でしたし、真ん中を狙って投げたのがちょっと外れたので、僕の中でも後悔」と唇をかんだ。
それでも、世界一軍団を相手に真っ向から挑んだ。3回には3被弾を浴びるなど一挙5失点を喫したが、打たれた安打は全て3球目までに決着。4回からは、新球カットボールも多投しながら立ち直った。13日の登板2日前には「シーズンに向けて最終の調整というより、シーズンに近い形で投げたい」と語っていた通り、昨季、ワールドシリーズを制した相手に果敢に攻めた。
再び侍のユニホームを着るための1年が始まる。昨年のプレミア12では台湾との決勝戦に先発するも5回4失点。その悔しさを胸に、今季から日の丸の刺しゅうが入ったグラブを使用する。「これだけやられたのもあまりない経験だったので。本当に技術も磨いていかないといけない」。26年春にWBCが開催予定。巨人のエースとして、日本の投手を代表して、ド軍に立ち向かった。【水谷京裕】