
<オープン戦:ロッテ5ー5ソフトバンク>◇9日◇ZOZOマリン
開幕スタメンを狙うソフトバンク正木智也外野手(25)が攻守で猛アピールした。9日、ロッテとのオープン戦で2試合連発となる2号ソロ。ZOZOマリンの左翼席上段に運ぶ特大アーチで持ち前のパワーを見せた。左翼守備では4回に高部のライナー性の打球をダイビングキャッチ。今季は柳田悠岐外野手(36)が左翼にコンバートされたが、柳田がDH起用ならばイスが空く。残り1枠の外野手争いの中、2安打2打点で存在感を示した。
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幕張の風に乗せて高々と打ち上げた。2回1死、ロッテの新外国人サモンズの143キロ直球を完璧にとらえた。打球は左翼席に着弾。今季チーム初の2試合連続アーチは、開幕スタメンを狙う正木だ。「練習もいい感じで入れた。1球前にファウルを打ったんですけど、その感触が良かった。いい感覚でそのままいけた」。
8日ロッテ戦の第1打席まではオープン戦全11打席で安打なし。待望の初安打は同戦の左翼越えソロだったが、一夜明け、より一層のパワーを見せつける特大アーチ。打率0割からの名誉挽回に正木は「感覚は悪くなかったけど、ちょっとタイミングがずれたりしていた。だんだん戻ってきたかな」と振り返った。
外野手争いは残り1枠。右翼近藤、中堅周東、左翼柳田が基本形で、小久保監督は柳田をDHで併用するプランを立てている。開幕戦で柳田がDH起用なら、空いた左翼を巡って笹川や柳町らと争うことになる。「ライバルは多いし、みんなすごくいい選手。自分の結果を出すことに集中してやりたい」と引き締めた。
小久保監督をうなずかせたのは8回の適時打だった。2死二塁で同点の右前適時打。1ボール2ストライクで菊地の直球を逆方向に流した。指揮官は「ホームランも良かったけど、レギュラーを取る選手は追い込まれてからでもああいうバッティングが必要」と評価した。左、右と広角に打ち分けて2安打2打点。左翼守備では4回、先頭打者高部のライナー性の打球をダイビングキャッチ。守備でも2試合連続のファインプレーで攻守に躍動した。
昨季はシーズン中盤から主に5、6番として起用され、打率2割7分、7本塁打、29打点でキャリアハイの成績を残した。慶大では東京6大学で通算10本塁打を放った右の大砲候補。4年目の今季、さらなる覚醒が期待されている。正木が最後の外野枠をつかみとる。【只松憲】