
第97回選抜高校野球大会が、3月18日に甲子園球場で開幕する。日刊スポーツ高校野球取材班が注目する、全国の有望選手を紹介する。
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【智弁和歌山 山田凜虎(やまだ・りとら)捕手(2年)176センチ、78キロ、右投げ右打ち】
1年春からベンチに入り、昨秋には主戦捕手として、全試合で先発マスクをかぶった。
昨秋、チームは近畿大会で準優勝。先輩でエースの渡辺颯人投手(3年)は公式戦7試合で43回2/3を投げて、防御率0・82、宮口龍斗投手(3年)は6試合13回を投げて無失点。好リードで投手を支え、無失策の守備も光った。
秋は5番に座り、公式戦全7試合で打率4割0分9厘で打撃にも自信を示す。二塁打や三塁打もマークするなど、新基準の低反発バットにきっちり対応している。試合前には、15年間NPBで捕手としてプレーした同校の中谷仁監督(45)の放つ強烈なノックの打球にも動じず、しっかり声を出すなど、下級生ながらチームを背負う覚悟が見える。中谷監督も「彼は頑張っていますよ、本当に。まだまだ力不足で、いい先輩投手たちに助けられていますね」と話す。
指揮官も認める“頑張り屋”は、憧れの聖地で、安定感のある守備力と自慢の強打を見せつける。