
第97回選抜高校野球大会が、3月18日に甲子園球場で開幕する。日刊スポーツ高校野球取材班が注目する、全国の有望選手を紹介する。
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【健大高崎(群馬) 佐藤龍月(さとう・りゅうが)投手(3年)174センチ、73キロ、左投げ左打ち】
昨年8月にトミー・ジョン手術を受けてリハビリ中の佐藤龍は、打者としてセンバツに挑む。「誰よりも努力しないとメンバーに入れない」と自分を戒めてきた中で吉報が届いた。代打起用を視野に入れて準備し「去年とは違う役割なので勉強もしつつ、良い結果を残せれば」と誓った。
昨夏の群馬大会Vに導いた後、左肘の痛みが限界に達して手術を決断。実戦から遠ざかっていたが、今年初の練習試合となった日大三戦(2日・健大高崎G)では特別ルールにより「9番DH」として出場。2安打を放ち、バットでも非凡な才能を見せた。
「春までは野手のつもりで、そこから切り替えて夏に向けてピッチャー復帰ができたら」と青写真を描き、痛めた肘は「なんの痛みもなく、順調です」と良好を強調。来月からブルペンでの立ち投げを再開する予定だ。焦らず、地道に-。この春は頼れる打者として、与えられた1打席、1打席に“全力投球”する。