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<練習試合:阪神6-0楽天>◇15日◇沖縄・宜野座
またゼロを並べた。阪神の高卒3年目左腕、門別啓人投手(20)が2度目の「開幕投手」に好投で応えた。チーム初実戦の8日紅白戦に続き、対外試合初戦・楽天戦の先発マウンドを任されて2回を無安打無失点。「真っすぐで空振りもファウルも取れましたし、内容的には良かった。変化球も低めに決まって三振も取れましたし、実戦を意識した配球も組めたし良かった」と納得の表情を浮かべた。
チーム初実戦の8日紅白戦では2回1安打無失点と好投。20歳左腕はこの日も強気に押した。初回先頭では5球団競合の末に楽天入りした宗山と対戦。1ボールから一ゴロに仕留めて「抑えられたんで良かった」と注目株を打ち取った。直後に失策と四球で1死一、二塁としたが、4番フランコをフォークで空振り三振。続く鈴木も二ゴロに片付けて無失点で切り抜けた。2回は下位打線を危なげなく3者凡退。「紅白戦よりは出力も上がってきているし、結構角度もついて低めに強い球がいっていた」と充実感を漂わせた。
藤川監督も初回のピッチングを評価。「ゲームも落ち着きますし、あそこ(ピンチ)でポッと戻って、ゲームの展開を押さえ込めるということは非常に大事。出塁後のピッチングでは大事ですね」。若さを感じさせない落ち着いた投球にも成長を感じていた。
2度目の開幕投手でいずれも好投。実戦2試合で4回無失点とアピールを続ける。門別も「本当に順調だなって感じはしてるので、これからもっと出力を上げていけたら」と明るい表情。背番号30が手応えを自信に変え駆け抜ける。【林亮佑】