米国代表が、WBC決勝のリベンジを狙う。
日本との主要国際大会での対戦は、23年3月のWBC決勝で日本代表の大谷翔平がトラウトからの三振で優勝を決めて以来1年半ぶり。大谷の渡米1年目にエンゼルスで監督を務めていたソーシア監督は「オオタニは(今回)出ませんよね。じゃあOK」とアメリカンジョークを飛ばしたが、本音は「日本はとても基本がしっかりしている。守備も打線もいい。強いチームには、自分たちのプレーをしっかりすること」と引き締めた。
実は、日本代表と東京ドームをしっかりと研究している。ワールドシリーズを制したドジャースからディノ・イーベル三塁コーチが、休暇を取ることなく参加。緻密な野球を展開する球団のコーチらしく「この球場は、屋根の色がミネソタにあったメトロドームとタンパの球場(トロピカーナフィールド)に似ている」と外野からのボールの見え方などをインプット。日本については「カットオフプレーなど基礎がいい」とビデオで外野手の返球まで調査済みだと明かした。
米国は1次ラウンドで2敗を喫し、崖っぷちからの2連勝でスーパーラウンドへ進出してきた。今大会最多4発の主将ワードは、今季ドジャース傘下3Aで本塁打王に輝いた逸材。「春季キャンプで大谷とはロッカーが近くで、山本とは3Aで一緒にプレーした。日本人の野球愛を感じたし、頭の中を盗み取れれば」。「和の心」を取り入れ、チームワークで国際大会での連勝を続ける日本代表に、ひと泡吹かせるつもりだ。【斎藤直樹】