必死の猛攻もむなしく＝ドイツ、４年前の悪夢再び―Ｗ杯サッカー

　試合終了の笛が響くと、無情の結末を覚悟していたドイツの選手はがっくりと肩を落とした。ピッチに倒れて天を仰いだリュディガーは「私たちは再びゼロからやり直す」。前回ロシア大会に続く１次リーグ敗退という屈辱を受け止めた。 　１―０で迎えた後半１０分すぎ。Ｅ組の別会場で日本がスペインをリードしたことを受け、スクリーンにはこのまま試合が終わった場合の順位が表示された。ドイツは３位。スタジアムが大きなどよめきに包まれた。 　スペインが日本に追い付けば、ドイツにも突破の可能性は残る。状況が変わることを信じ、諦めずにゴールを狙い続けた。 　一時は逆転を許したが、途中出場のハーバーツの連続得点でひっくり返し、終盤にも加点。表情に焦りの色を浮かべながらも最後まで足は止めない。ムシアラらが何度もゴール前に迫り、３０本以上のシュートを浴びせて勝利。それでも、吉報は届かなかった。 　初戦の日本戦でつまずき、４年前の悪夢が繰り返された。昨年の欧州選手権も８強入りを逃すなど、世界に名だたる選手をそろえても結果が得られない。フリック監督は今後の展望を問われ、「敗退したばかりなので、今話すのは難しい」と力なく答えるしかなかった。　（アルホル時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕１次リーグ敗退が決まったドイツ選手たち＝１日、アルホル（ロイター時事） 〔写真説明〕前半、攻め込むドイツのムシアラ（中央）を囲むコスタリカのフジェル（左から２人目）、ワストン（右端）ら＝１日、アルホル（ＡＦＰ時事）