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パリ外れても歩み止めず=五輪デビュー「大きな一歩」―空手強化委員長


 空手は昨夏の東京五輪で初めて実施され、日本は男子形で喜友名諒(劉衛流龍鳳会)が金メダルに輝くなど一定の成果を示した。一方で、2024年パリ五輪の実施競技に選ばれず、現実は厳しい。東京五輪後に全日本空手道連盟強化委員長に就任した谷崎金光氏に今後の抱負を聞いた。  1年前の五輪を「参加できたことは大きな一歩だった」と振り返った。喜友名が期待通りに頂点に立ち、女子形の清水希容(ミキハウス)も銀。「空手の素晴らしさを見ていただけたのではないか。喜友名君の演武は非常にインパクトがあった」。周囲の反響や学生大会の様子から、五輪をきっかけに空手の魅力が伝わり、競技普及にもつながったとの実感を持つ。  組手のメダルは荒賀龍太郎の男子75キロ超級銅のみ。連戦を勝ち上がる体力不足を痛感し、「背面から出てくるような蹴りがある」という海外トップ選手の多彩な技に苦戦した印象だったという。  パリで採用されないことは東京五輪以前から決まっていた。「次に向けてのモチベーションが下がらないようにすることが、われわれの役割」と意識し、トップ選手の海外遠征を重視する姿勢は変えない。今年は団体形、国際大会と同様の形式となる組手体重別の全日本選手権を新設。東京五輪後も歩みを止めず、競技への意欲向上を図る積極的な姿勢が目を引く。  谷崎氏は「(28年五輪の)ロサンゼルスで参加が可能なら大きな夢になる」と大舞台への復帰を期待しつつ、「五輪がどうであれ、世界一を競う大会は毎年開催される」。強化を継続しながら、礼儀や人間教育など武道が持つ価値観も大切にしたいと訴えた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕全日本空手道連盟の谷崎金光強化委員長(全日本空手道連盟提供) 〔写真説明〕東京五輪の空手男子形決勝で金メダルを獲得した喜友名諒=2021年8月、東京・日本武道館
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