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憧れの舞台、流れつかめず=藤沢「いつか戻ってくる」〔五輪・カーリング〕


 第9エンド終了時で英国との点差は7点となった。日本は負けを認める「コンシード」を宣言。「決勝が一番あっという間に時間が過ぎた。まだここに立っていたかった」とリードの吉田夕は涙を流した。憧れ続けた決勝の舞台。戦いを終えて胸中にあふれたのは充実感よりも悔しさだった。  英国は平昌五輪の3位決定戦で熱戦の末、破った相手。円内中心にストーンを集めて勝負してくるのは想定内だった。だが、この日の日本は氷の読みがうまくいかず、なかなか狙い通りの位置に石を置けない。  その隙を相手は逃さなかった。2―4の第7エンド。4年前の日本戦で最終投をミスしたミュアヘッドに4点ショットを決められると、6点を追う後攻の第8エンド。それまで我慢を続けてきたスキップ藤沢の最終投は、スイーパーの2人が早々と掃くのをやめてしまうミスショットに。反撃は1点にとどまり、試合は事実上、終わった。  前回大会で銅メダルを獲得した翌日に観戦してから、五輪の決勝の場に立つことが夢となった。現実のものとなったが、藤沢は「もし私が自分に今、声を掛けるなら『絶対にいつかこの舞台に戻ってこい』と言う」。涙は見せずにしっかりと前を向いた。  今後の競技人生について問われたサードの吉田知はきっぱりと答えた。「私たちの強さは今感じている気持ちが一緒なこと。誰一人として満足していない。またここから始まる」。日本のカーリング界の歴史を塗り替えてきたチームの力の源が、見えた瞬間だった。(時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕カーリング女子決勝で英国に敗れ、抱き合う藤沢(中央右)と吉田知=20日、北京
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