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みんなの支え、決めた覚悟=村瀬選手、右膝の大けが乗り越え―冬季五輪で日本女子最年少メダリスト〔五輪・スノーボード〕


 スノーボード女子ビッグエアの村瀬心椛選手(17)=ムラサキスポーツ=は右膝の大けがを克服し、冬季五輪で日本女子最年少の表彰台へとたどり着いた。「皆さんと力を合わせて取れたメダルだと思う」。言葉に実感がこもった。  2018年5月。世界最高峰の賞金大会「Xゲームズ」を13歳で制した。早くから頭角を現したが、その後は順風満帆ではなかった。  同年12月の練習中に自身の不注意から右膝蓋(しつがい)骨を骨折した。手術を受け、シーズンを棒に振るほどの大けが。技術的にも伸び盛りの時期だっただけに、練習できない焦りに加え、「競技を続けられるのか」との不安も頭をよぎった。  そんな状況を家族、スノーボード仲間が励まし、地元の友人たちは家まで駆け付けて温かい言葉を掛けてくれた。「大丈夫、心椛ならいけるよ」。周囲の支えや期待の大きさに気付き、心は固まった。「まだ私はスノーボードをやっていかないといけない。今ここで止まっていては駄目だ」。苦しいリハビリにも耐えて雪上に戻った。  復帰後は競技へ取り組む姿勢も変わった。村瀬選手を指導する阪西翔さんは、「けがをしないためにどうすればいいかを自分で考えられるようになった。強くなって帰ってきた」と成長を感じた。ストレッチやウオーミングアップ、さらには基礎を大事にするようになったという。その心掛けが小さなけがを防ぎ、練習量も増えて技術向上につながるという好循環を生んだ。  若くして大きな困難を乗り越えたハートの強さ。苦い経験を糧にした精神力が初めての大舞台でも発揮され、冬季五輪の日本女子最年少メダリストとなる快挙へとつながった。(時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕スノーボード女子ビッグエアの銅メダルを手に、笑顔の村瀬心椛=15日、北京 〔写真説明〕スノーボード女子ビッグエアで銅メダルを獲得し、涙ぐむ村瀬心椛(左)=15日、北京
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