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法人会、景況感アンケート(12月期)を実施


全国法人会総連合が中小企業を対象に行った調査によると、52.6%の企業が来年度にベースアップを計画しています。しかし、人件費増加による採算悪化の懸念が依然強い現状が示されています。特に、従業員29人以下の企業では47.8%とやや低い割合でベアを予定しています。また、仕入れ価格や人件費の増加分を価格に転嫁できずにいる企業の74.9%が小規模企業であり、経営に厳しい状況に直面しています。この中で、稼ぐ力を高める必要性が指摘されています。

~半数以上の企業がベアを実施予定も、人件費増による採算悪化を懸念~



法人会、景況感アンケート(12月期)を実施 ~半数以上の企業がベアを実施予定も、人件費増による採算悪化を懸念~



 中小企業を中心とした全国約70万社の企業で構成される“経営者の団体”『公益財団法人 全国法人会総連合』(略称:全法連 小林栄三会長=伊藤忠商事㈱名誉理事)が、会員企業を対象に業績や賃上げ等に関する調査を行った。調査には法人会アンケート調査システム(登録数14,115名)を活用、1,836名(13.0%)の中小企業経営者らから回答を得た。

 景況感アンケートは会員企業の業績等について毎年6月と12月に実施しており、今回の調査では前回(令和6年6月調査)比で「業績が良い」とする回答が建設業(+6.9%)、卸売業・小売業(+5.2%)などで増え、全体では+2.8%となった。

 全国加重平均で51円と過去最大の引き上げ額となった令和6年度の最低賃金改定については、62.5%が「社会情勢を考えるとやむをえない」と回答する一方で、賃上げに関しては半数以上が「原資の確保」と「人件費の増加による採算悪化」を課題としてとらえていることが明らかになった。

 令和7年度の賃上げについて「ベースアップを実施する予定か?」との問いには、建設業の58.4%、卸売業・小売業と製造業の55.8%など、全体では52.6%が「実施する」と回答したが、企業規模でみると従業員29人以下の企業では47.8%に留まった。

 また、仕入価格や人件費などの上昇分を「価格転嫁できていない」と回答した26.3%のうち74.9%が従業員29人以下の企業となり、中小企業の厳しい経営状況が伺える結果となった。

 今回の調査結果に、一橋大学大学院経営管理研究科の安田行宏教授は「物価高のトレンドが続く中で引き続き賃上げをしていくため、稼ぐ力を一層高めていく必要がある」と話している。



 



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