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31日の香港市場概況:ハンセン1.6%高で反発、ハイテク関連に買い


31日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比394.16ポイント(1.60%)高の224979.69ポイントと反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が139.68ポイント(1.40%)高の10138.63ポイントと7日ぶりに反発した。売買代金は1063億6400万香港ドルとなっている(30日の売買代金は996億香港ドル)。

米中貿易摩擦の激化に対する警戒感がやや後退する流れ。米メディアのインタビューに対し、トランプ米大統領は「(中国との貿易交渉で)素晴らしい取引ができる」などと発言した。30日の米株市場では、同氏発言で投資家心理が改善し、NYダウやナスダック指数が急反発している。香港市場でもその好調な地合いを継いだ。また、この日の本土株続伸も買い安心感を誘っている。なお、寄り付き前に公表された10月の中国製造業PMIは、予想(50.6)を下回る50.2という結果だった。

ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が7.6%高、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が5.9%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が5.8%高と上げが目立った。舜宇光学科技に関しては、同業大手の台湾大立光電(3008/TW)がこのほど、「携帯用カメラモジュールの需要は旺盛で、来年はハイエンドスマホ(レンズを3つ搭載する製品)の販売が大幅に伸びるだろう」とコメントしたことも支援材料。ブローカー各社の業績見通し引き下げを嫌気し、舜宇光学科技の株価は直近で大幅下落していた。

業種別では、中国のハイテクが高い。上記の舜宇光学科技やテンセントのほか、半導体関連の上海先進半導体製造(3355/HK)が51.1%(売買再開)、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が8.0%、華虹半導体(1347/HK)が6.1%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が5.9%ずつ上昇した。上海先進半導体製造に関しては、親会社グループが10月30日に私有化(TOBによる完全子会社化)案を提示したことが刺激材料。終値は1.36香港ドルに上昇し、TOB価格(1.50香港ドル)にサヤ寄せした。

ゼネコンや発電設備などインフラ関連セクターもしっかり。中国鉄建(1186/HK)が5.2%高、中国中鉄(390/HK)が4.0%高、中国交通建設(1800/HK)が2.4%高、東方電気(1072/HK)が5.0%高、上海電気集団(2727/HK)が2.0%高で引けた。30日引け後、各社はそれぞれ1~9月期決算を発表。そろって増益を明らかにした。

非鉄やセメントなど景気動向に敏感な素材セクターも物色される。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が6.2%高、江西銅業(358/HK)が2.9%高、中国建材(3323/HK)が6.7%高、安徽海螺水泥(914/HK)が6.2%高、華潤水泥HD(1313/HK)が4.5%高と値を上げた。

本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.35%高の2602.78ポイントで取引を終えた。消費関連株が高い。インフラ関連株、医薬株、資源・素材株、ハイテク株、運輸株、公益株、金融株などが上昇した。

【亜州IR】



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