紀文食品 Research Memo(8):基本戦略により営業利益率2ケタ台を目指す
3. 基本戦略
中期経営計画を実現するため、同社は「成長戦略の推進と新たな価値創造」「資本効率の改善」「経営基盤の整備」の3つの基本戦略を展開している。特に成長戦略によって、国内食品事業と食品関連事業ではトップラインの安定成長と確実な営業利益の創出を目指す。海外食品事業では再び成長軌道に戻して力強い増収を実現し、営業利益率を2023年3月期に達成した10%にまで高める方針である。
(1) 成長戦略の推進と新たな価値創造
a) 国内食品事業
国内食品事業では、好調カテゴリーの生産ラインを増強し、既存領域を拡大して売上高の増加を図る。収益が秋冬に偏る季節性の緩和を目指し、即食・簡便ニーズに応えたバータイプ商品や独自技術を生かしたキャラクター商品、麺状商品などの開発を促進する。また、買い置き需要や食品ロス対策でニーズが広がるレトルト商品などロングライフ商品も拡充する。さらに、高タンパク・低脂質・ロカボ(糖質オフ)・減塩など商品の特長を健康志向とおいしさの両面から訴求し、「紀文=健康」のイメージを確立する。日本の伝統文化であるお正月やおせち料理の保護・継承につながるよう、正月商戦にも引き続き注力する。既存領域以外では、農畜水産品の商事販売やスリミ製品・健康志向商材の業務用販売などチャネル開発を強化することで、売上規模の拡大を図る。さらに、同社グループが有する様々な経営資源を活用して新規分野に挑戦し、事業領域の拡大を図る。
b) 海外食品事業
海外では、主力商品で強みのあるスリミ製品を中心とした日本食をコアに、加工食品事業に加えてトレーディング事業と直販事業を強化、展開エリアの市場特性や市場ニーズに適した戦略を展開することで、持続的な成長を達成する計画である。エリア別戦略では、タイでは、加工食品事業に特化し、生産効率の向上や新たな原材料調達、ライン増設、MSC認証※の取得、カニカマの一部生産工程の自動化・省人化などにより製造能力を強化するとともに、タイ国内のシェア上昇と輸出販路の拡大を狙う。アジア・オセアニア地域では、カニカマなどコスト優位性のある練り製品を強化する一方、地域それぞれの食シーンに合わせてチーちく(R)を展開、また納豆や甘味などの日本食材の拡販にも注力する。なかでも成長著しいインドネシア、インド及びニュージーランドでトレーディング事業を展開、直営飲食店による直販事業やEC事業の強化も進める。北米・欧州では、カニカマで品質と価格をバランスした製品と価格指向の製品を2面展開し、中南米への販路も拡大する。スリミ製品以外では麺状商品である「Healthy Noodle」の米系スーパーへの導入を促進する。加工食品事業以外では、紀文ブランドの認知拡大、農畜産品の輸出拡大、新アイテムの発掘など日本食のトレーディング事業を強化し、直販事業では「Healthy Noodle」でEC事業に参入する。中国では、カニカマで既存顧客を深掘りするとともに業務用の販路拡大を進め、同市場では新規商材となる「Healthy Noodle」を売り込む。トレーディング事業では健康価値を高める食品の輸入や中国産食材の輸出などを強化し、直販事業ではEC事業への取り組みを強化する。
※ MSC(Marine Stewardship Council)認証:水産資源や環境に配慮し、適切に管理された持続可能な漁業に関する認証。
c) 食品関連事業
強みであるチルド温度帯での共同配送や専用センター網などチルド物流ネットワークにより、長年蓄積してきた運用ノウハウを活用しつつ物流の輸送能力不足への問題(2024年問題)にも対応、高まるニーズを受けて拠点を拡大し、成長につなげる方針である。また、チルド以外の温度帯や流通加工業務の強化も推進するなど、業容の拡大も図る。
(2) 資本効率の改善と経営基盤の整備
資本効率の改善では、代表的指標であるROICに関して、売上高の拡大、原材料調達コストの低減、製品やサービス構成の最適化、DXによる業務効率化と生産性向上を進めるとともに、自己資本比率の向上や資産・負債の圧縮による財務体質の強化を図り、2024年3月期の8.1%から10.0%以上へ2ポイントほど改善させる考えである。また、この結果として、中期経営計画期間中に営業キャッシュ・フロー155億円を稼ぎ出し、生産能力増強や新製品開発など成長投資に75億円、供給機能再編投資に50億円、株主還元に15億円、借入金圧縮に15億円を配分する計画である。なお、新規事業などのためM&Aを検討する可能性もある。
経営基盤の整備では、ステークホルダー全体のため、グループミッションである「世の中を“すこやかなおいしさ”で満たしつづける。」持続可能な社会の実現を目指し、サステナビリティ経営を推進する方針である。これまでもCO2排出量やプラスチック使用量の削減などの実績があるが、さらに経営の礎となるコーポレート・ガバナンスや研究開発、人的資本、安全・安心への強化に取り組み、成長を持続できる企業体質へと変革していく考えである。特に人的資本の充実は成長に不可欠なため、挑戦意欲の高い活力のある社員を育成していく方針である。また、資本コストや株価を意識した経営も実践し、企業価値の向上につなげる考えである。
4. 中期経営計画の進捗
中期経営計画は着実に進捗しているといえる。長期経営戦略に掲げた「総合食品グループ」の実現に向けて、消費者向け紀文西日本と北食を親会社の同社に吸収合併し、国内食品事業に属する4社を、消費者向けの同社と業務用の紀文産業の2社体制に2025年4月に再編した。経営資源の効率化を進めることで、生産拠点の最適化と増強、マーケティング・商品開発機能などの強化を図るが、一方で老朽化と供給能力拡大の対策も急務で、既に工場再編の検討を開始した。2029年度を最終年度とする第2次中期経営計画では、工場再編へ向けた具体的なアクションが見られそうだ。また、すり身供給トップのマルハニチロとの資本業務提携契約を締結したことで、スリミ製品の風上から風下までをカバーすることになり、調達面では高品質で安定した原材料調達、製品面では両社の強みを生かした製品開発により収益貢献が期待される。2026年3月期業績見通しのハードルは高いが、アイテム数の削減や価格改定など諸施策にしっかり取り組んで売上高と利益を確保できれば、中期経営計画最終年度の2027年3月期の目標も視野に入ると思われる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<HN>
トランプ氏「待っても仕方がない」 対露制裁の猶予期限、大幅短縮
谷まりあ、30歳バースデーを報告「愛と優しさをもって内側から輝ける」祝福殺到
JAL、エアバスA350-1000型機10号機の運航開始 29日のダラス行きJL12便
水戸の無差別襲撃、男女6人がけが 現場から刃物4本を押収
ベビースターラーメン×つじ田の夢コラボ♡話題のまぜそば登場!
府中広島2000ヤングとオール岡山ヤングが決勝進出 29日に頂点争う ヤングリーグ
ミツバチと旅する♡DIORジュエリー「ローズ デ ヴァン」最新作に注目
生せっけんのルアンルアンで「素肌美キャンペーン」を開催中
「Biodance」ポップアップストアで“消えるマスク”入りギフトセットを発売
泉里香、祇園祭で艶やかな和装姿を披露!「本当に綺麗です」と称賛の声
女性の心肺蘇生した男性教授に「胸触った」と非難の声 車いすアイドル憂う「日本以外でも…」
ユーチューバーもこう氏、元彼女・成海瑠奈について赤裸々告白
二階堂ふみが結婚!?お相手が衝撃的過ぎてネット民「マジか・・・」
倉田真由美氏「下劣すぎる」三上悠亜巡るウエディングドレス騒動に「職業差別、したとしても」
ミスFLASHグランプリ、大胆なビキニ姿に「はみ出しそう」フォロワーもん絶
太川陽介、妻・藤吉久美子の衝撃行動に「動機はいいのよ」評価も「その後が伴わない」
明石家さんま「高いと思い込んで生きてほしかった」 61歳俳優に贈った扇子がお宝鑑定
37歳元アイドル、10年ぶりのグラビアに挑戦 ブラひもチラ見せオフショット「凄まじい色気」
ゆうちゃみ激変、清楚ギャル姿公開「言葉失う美しさ」「二刀流」「佐々木希と見間違えた」
GACKT、大物俳優が「読めよ!」と“異常な圧”で著書送ってきたことを実名告白
二階堂ふみが結婚!?お相手が衝撃的過ぎてネット民「マジか・・・」
平子理沙、すっぴん自撮りに疑問の声が続出「加工フィルター使ってる」
ガーシー、みちょぱ反論に対抗で大倉士門の再暴露を投下「士門クズ過ぎる」
再婚した旦那に不倫されてしまった飯島直子(51)衝撃的過ぎる黒歴史が発覚する事態に
【ネタバレ?】史実で見るキングダムの今後の展開まとめ〜中華統一までの全体像
ゲーミングPCを買う場所は店舗購入とネット通販どっちがおすすめ?
ユーチューバーもこう氏、元彼女・成海瑠奈について赤裸々告白
【おすすめアニメ50選】完結済み!定番から最新作まで!
遠野なぎこさん死去 朝ドラ「すずらん」ヒロイン、バラエティーでも活躍 最近は摂食障害など告白
女性の心肺蘇生した男性教授に「胸触った」と非難の声 車いすアイドル憂う「日本以外でも…」

中西製作所 Research Memo(6):2028年3月期に売上高420億円、経常利益28億円を目指す
紀文食品 Research Memo(1):目標達成へ向け中期経営計画は順調に進捗
昭和産業 Research Memo(1):2025年3月期は販売価格適正化に苦戦し減収減益
紀文食品 Research Memo(6):中期経営計画に沿って国内食品事業を再編
中西製作所 Research Memo(5):2036年3月期に売上高500億円を目指す長期ビジョンを設定
クラボウ Research Memo(7):注力事業へ経営資源を集中し、事業ポートフォリオ改革をさらに加速する方針(2)
昭和産業 Research Memo(7):マーケットインで顧客ニーズをつかみ、提案型営業を深耕
中西製作所 Research Memo(4):前中期経営計画は、売上高400億円に迫る大幅超過を達成
ニチレイ:冷凍食品メーカー売上高ランキング1位、加工食品事業と低温物流事業を国内外に展開
中西製作所 Research Memo(1):2025年3月期は大幅増益を達成。2026年3月期は反動で営業減益を予想