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マイクロアド Research Memo(4):今後も高い需要が見込まれる「海外コンサルティングサービス」に注力


*14:04JST マイクロアド Research Memo(4):今後も高い需要が見込まれる「海外コンサルティングサービス」に注力 ■マイクロアド<9553>の会社概要

3. コンサルティング
「コンサルティング」では、メディア企業向けプロダクト「MicroAd COMPASS」と子会社エンハンスによるサービス「Enhance」を提供する「メディア向けコンサルティングサービス」、海外を拠点にデジタルマーケティングの総合的な支援や日本企業の海外向けプロモーション(インバウンドマーケティング)を支援する「海外コンサルティングサービス」を行っている。

(1) 「メディア向けコンサルティングサービス」
「メディア向けコンサルティングサービス」は、「MicroAd COMPASS」と「Enhance」から構成される。

a) 「MicroAd COMPASS」
「MicroAd COMPASS」は、インターネット広告を掲載するメディア企業向け広告収益最大化サービスである。RTBによるオークションによってリアルタイムで最も収益が見込める広告を瞬時に選択し、顧客の広告収益最大化に貢献している。そのほかの特徴として無償で利用できる豊富なアドサーバー機能、マルチデバイスへの対応、ブランド価値を守る柔軟な掲載可否設定などがある。2024年9月期末時点で累計2,000社を超えるインターネットメディアに導入されており、RTBを通じて多くのDSP(Demand-Side Platform)に接続している。2024年9月期末時点の月間広告配信回数は580億回となった。収益は、メディア企業へ支払われる広告費の一部をプラットフォーム利用料として得ている。

b) 「Enhance」
連結子会社であるエンハンスが、主にメディア企業の広告収益拡大に向けたコンサルティングサービスを提供している。各メディアの広告枠の運用を預かる形で、様々な広告サービスを組み合わせることで収益の最大化を実現し、コンサルティングフィーの形で収益を計上している。

(2) 「海外コンサルティングサービス」
海外を拠点に顧客企業のデジタルマーケティングをメディアの買付からクリエイティブ制作までワンストップで支援している。台湾企業を中心に、独自のネイティブ向け広告プラットフォーム「COMPASS-FIT」、訪日インバウンドWebメディアの「Japaholic」とのタイアップ広告などを提供している。これらのサービスは差別化ポイントになることに加えて、利益率も高いことから今後も注力する方針だ。また、外部の有力パートナーと連携した越境マーケティング事業も積極的に推進している。

2024年1月には、台湾及び香港の女性向けメディアとして展開していた「Japaholic」の多言語化を進め、新たに中国及びインドネシア市場向けに運営を開始した。これにより、訪日観光客をターゲットとしたインバウンドマーケティングにおいて、アジア主要国からの流入に対応した訴求が可能となった。その後、同年9月には、当該メディアの需要拡大に対応する形で、さらにタイ・韓国及び英語圏に向けた展開も開始している。これにより、「Japaholic」は東アジアから東南アジア、そしてグローバル市場にまで広がる多言語・多国籍プラットフォームへと成長している。

2024年2月には、荷物預かりサービス「ecbo cloak」を提供するecbo(株)との間で資本業務提携を締結した。この提携は、観光客が荷物を預ける拠点をマーケティングの接点と位置付ける戦略的なものであり、企業や自治体がインバウンド顧客に向けたプロモーションを展開する場を提供する仕組みの強化に寄与している。観光行動の動線上に広告や販促を組み込むというアプローチにより、広告主に対する具体的なマーケティング効果の提供が可能になった。

2024年3月には、訪日台湾人観光客向けに特化した新たなプロモーション支援サービス「In-Scan」の提供を開始した。これは、(株)Paykeが保有する商品スキャン技術を活用したものであり、商品棚にある商品を観光客がスマートフォンでスキャンすることで多言語情報を取得できるだけでなく、そのスキャンデータを基にプロモーション効果の可視化までを実現する仕組みである。同社はこの連携により、単なる情報提供に留まらず、リアルな店舗・現場における顧客行動の可視化を通じた高精度なマーケティング支援を可能にした。

2024年12月には、インフルエンサーマーケティングツール「Astream」を提供する(株)Aとの業務提携を通じて、台湾及びインドネシア企業向けのインフルエンサーマーケティング支援を開始した。この取り組みにより、現地インフルエンサーとの協業を通じた商品認知や販路拡大の支援を、ワンストップで提供する体制が整備された。現地事情に通じたインフルエンサー活用が可能となることで、海外進出を目指す日系企業にとっても活用しやすいマーケティング手段となっている。

さらに2025年2月には、知的財産(IP)を活用した新規事業を担う子会社(株)IP mixerを設立した。この子会社では、アニメやゲームキャラクター、インフルエンサーなどのIPを活用した商品の企画からブランディング、マーケティング、販売までを一貫して手掛けることで、日本発のコンテンツやメーカー、ブランドの海外展開を視野に入れた商流構築を目指している。IPを起点としたマーケティングやプロモーションを通じて、より強力なブランド訴求を可能とするスキームの確立が期待されている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)

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