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AndDo Research Memo(2):不動産業界初のソリューションを次々と展開


*14:02JST AndDo Research Memo(2):不動産業界初のソリューションを次々と展開 ■会社概要

1. 会社概要
And Doホールディングス<3457>は、主に不動産と住宅に関連する様々なサービス・ソリューションの提供を主力事業としている。事業セグメントは、「フランチャイズ事業」、「ハウス・リースバック事業」、「金融事業」、「不動産売買事業」、「不動産流通事業」、「リフォーム事業」、「その他」の7つで開示されている。

2022年1月には、グループガバナンスの強化、経営資源配分の最適化、次世代に向けた経営人材の育成のほか、機動的な組織体制構築の推進を目的に、会社分割方式により持株会社体制へ移行し、商号を「(株)ハウスドゥ」から「(株)And Doホールディングス」に変更した。2025年6月末時点で同社グループは、同社と連結子会社5社及び関連会社1社により構成されている。

And Doホールディングス:グループ全体の経営管理及び【ハウス・リースバック事業】
(株)ハウスドゥ住宅販売:不動産売買仲介・代理業【不動産流通事業】【フランチャイズ事業】
(株)ハウスドゥ・ジャパン:中古住宅及び不動産の買取、再生販売【不動産売買事業】【リフォーム事業】
フィナンシャルドゥ:【金融事業及び投資用・事業用不動産コンサルティング事業】
ハウスドゥ販売管理:プロパティマネジメント事業、不動産賃貸管理・仲介
京葉ビルド:不動産賃貸管理・仲介
H-DO (THAILAND) Limited:タイにおける不動産売買事業、フランチャイズ事業

2. 沿革
同社は、1991年に現 代表取締役会長CEOの安藤正弘氏が京都府向日市で不動産仲介会社を開始したのが始まりである。その後、1998年にリフォーム事業に進出し、2002年には京都市にショールームを開設、さらに中古住宅再生販売事業、不動産売買事業へと事業領域を拡大した。2006年には、自社で培った不動産売買仲介事業のノウハウをベースにフランチャイズ事業を開始し、2009年に現在の(株)And Doホールディングスを設立した。その後、ハウス・リースバック事業(2013年)、不動産担保融資事業(2016年)、リバースモーゲージ保証事業(2017年)、賃貸不動産フランチャイズのレントドゥ事業(2018年)、タイにおける海外事業(2019年)、事業性融資保証(2019年)と様々な事業を展開している。



■事業概要

主に7つの事業セグメントを展開、各事業の経験・知見・相乗効果を生かして収益を拡大中

1. 事業セグメント
同社は「フランチャイズ事業」「ハウス・リースバック事業」「金融事業」「不動産売買事業」を成長強化事業と位置付け、「不動産流通事業」と「リフォーム事業」を非中核事業としている。

2024年6月期のセグメント別売上高構成比はフランチャイズ事業が4.8%、ハウス・リースバック事業が38.6%、金融事業が0.7%、不動産売買事業が51.0%、不動産流通事業が2.4%、リフォーム事業が3.6%であった(売上高は調整額控除後の数値を採用)。

また、営業利益構成比は、フランチャイズ事業が23.6%、ハウス・リースバック事業が37.7%、不動産売買事業が28.0%と、成長強化事業の4事業で9割強を占めている。(利益額は調整額控除前の数値を採用)。特に2024年6月期においては、不動産売買事業の利益構成比が高まった(前期は22.4%)。大型物件や住宅系不動産の販売が好調だったことなどを受けて同事業の業績が急伸したことが要因である。同社は、不動産売買事業において中古買取再販事業に注力する方針を掲げている。その理由として、政府が中古住宅の流通を後押ししていること、日本においては全住宅流通量に占める既存住宅の割合が低く伸びしろが大きいこと、回転率が良いこと(新築が約1.0回に対して中古は約2.0回)などがある。中古買取再販事業に注力することにより収益性が高まることが想定され、中長期的に利益構成比における不動産売買事業の割合が高まると弊社は見ている。この他、金融事業に含まれるリバースモーゲージ保証事業は同社の業界内での優位性と機能を十分に発揮でき、資金面での制約を受けない(バランスシートが軽くて済む)ことから、第三の柱として育成すべく、注力している。

2. 各事業の概要
(1) フランチャイズ事業(2024年6月期売上高3,237百万円、営業利益2,011百万円)
1) ビジネスモデル
ブランド、ネットワークを必要とする中小不動産事業者や新規に不動産業に参入されようとする企業に対し、不動産業におけるノウハウ(集客戦略、IT戦略、教育研修、モチベーションアップ戦略等)を提供する事業。フランチャイザーは同社のブランドを使うことや同社から様々な情報やアドバイスなどを得られ、同社は月会費、システム料、広告分担金などが収益となる。店舗数がKPIとなり、これを増やすことで安定的な成長が見込めるストック型ビジネスである。

2024年6月期末におけるフランチャイズ事業の累計加盟店舗数は707店舗(うちFC加盟店が671店舗、直営店が36店舗)、累計開店店舗数は643店舗であった。FC加盟店は、不動産売買仲介に特化したフランチャイズ事業「ハウスドゥ」の売買仲介店が595店舗、買取専門店が64店舗、住宅情報モールが3店舗、不動産賃貸仲介・管理「レントドゥ」が9店舗であった。一方で直営店は、サテライト店が7店舗、買取専門店が23店舗、住宅情報モールが2店舗、「レントドゥ」が4店舗であった。この他にリフォームショールームを1店舗展開している。

2) 地域別展開
2024年6月期末の地域別累計加盟店舖数は東海地域が176店舗(構成比24.9%)と最も多く、関東地域が137店舗(同19.4%)、創業地である近畿地域が117店舗(同16.5%)と続く。不動産仲介業は景気に左右されず、コロナ禍の影響が小さかったこともあり、加盟店のさらなる拡大が見込める。そのため同社は出店余地が大きい首都圏を重点的に開拓する方針を掲げている。

(2) ハウス・リースバック事業(同売上高26,088百万円、営業利益3,208百万円)
1) ビジネスモデル
ハウス・リースバック事業は、同社が売主から住宅を買い取り(所有権は同社へ移転)、売主と賃貸借契約を結ぶ。売主は自宅を売却して資金を得た後も、愛着のある住居や地域で住み続けられるほか、資金の使途、年齢、収入、対象者、対象物件に制限がなく、賃貸契約の保証人も不要である。

同社は地域密着型の店舗網を展開していることに加え、不動産の査定や不動産売買、金融サービスのノウハウを有しており、ハウス・リースバックに必要な機能をすべて自社の経営リソースでカバーできることが強みとなっている。

2) 収益構造
ハウス・リースバック事業は、買取時の事務手数料、毎月の家賃収入、売却時のキャピタルゲインと3種類の収益機会がある。物件は顧客から直接取得し、仕入額の約3%が買取時の事務手数料となる。取得翌月からは毎月家賃としてインカムゲインが発生し、年間で仕入額の約8%程度がリターンとなる。売却時には、諸費用及び手数料別途で仕入額の15%程度のキャピタルゲインが発生する。

3) オフバランス化
ハウス・リースバック事業は従来、売主の資産を買い取るため先行投資負担が大きく、財務状況を勘案しながら事業展開する必要があったが、同社では2018年6月期より、収益拡大と保有資産の効率的活用及び財務の健全化のため、HLBファンドへの譲渡によるハウス・リースバック資産の流動化を実施している。HLBファンドからの利益分配は匿名組合投資利益という形で営業外収益として計上される。そのため、同事業の正確な収益性を見るためには、これらの数値も勘案する必要がある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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