AndDo Research Memo(5):2025年6月期中間期は前年同期比25.7%の営業減益だが想定内
2025年6月期のAnd Doホールディングスの中間業績は、売上高が前年同期比1.6%増の35,927百万円を記録したものの、営業利益は25.7%減の1,604百万円に減少しました。利益率の低い商品の販売が増加したため、売上総利益率が22.1%に低下したことが主な要因です。事業セグメント別に見ると、フランチャイズ事業とハウス・リースバック事業が減益となり、不動産売買事業は売上高が増加したが利益は減少しました。一方、金融事業は売上高が28.7%増加、営業利益は215.0%増と順調な成長を見せています。全体的に、想定範囲内の結果であり、財務面では自己資本比率が改善していることがうかがえます。
1. 2025年6月期中間期の業績概要
2025年6月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比1.6%増の35,927百万円、営業利益が同25.7%減の1,604百万円、経常利益が同16.3%減の1,753百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同18.9%減の1,138百万円となった。
増収を確保したものの、比較的利益率の低い商品の販売比率が増加したことなどから売上総利益率が22.1%(前年同期は24.4%)へ低下した。この結果、営業利益は減益となったが、当初から想定されていたことであり、驚くような結果ではなかった。
2. セグメント別状況
事業セグメント別の動向としては、金融事業とリフォーム事業以外は減益となったが、期初から想定されていた結果であった。
(1) フランチャイズ事業
フランチャイズ事業の売上高は前年同期比0.1%減の1,635百万円、営業利益は同1.1%減の980百万円となった。直近四半期は13件/月の新規加盟を獲得、累計加盟店舗数は純増も、開店店舗数が前年同期を下回り、業績は横ばいとなった。
2025年6月期中間期末における新規加盟店舗数は65店舗(前年同期比12.1%増)で、累計加盟店舗数は714店舗(前期末比7店舗増)となった。しかしながら、新規開店店舗数は40店舗(前年同期比13.0%減)、累計開店店舗数は626店舗(前期末比17店舗減)となった。
(2) ハウス・リースバック事業
ハウス・リースバック事業の売上高は前年同期比17.7%減の10,580百万円、営業利益は同24.5%減の1,184百万円となったが、匿名組合からの投資利益と合わせた営業利益は1,652百万円(同6.9%)であった。HLBファンドへの流動化ボリュームの影響により、業績は前年同期から減少した。
保有物件総額は8,938百万円となり前期末(8,880百万円)とほぼ同水準で推移した。保有物件数は、637件(前期末は587件)となった。
(3) 金融事業
金融事業の売上高は前年同期比28.7%増の284百万円、営業利益は同215.0%増の88百万円となった。
非中核事業である不動産担保融資の残高は1,690百万円(前年同期末比318百万円減)となった一方で、成長強化事業であるリバースモーゲージ保証事業は順調に拡大した。提携金融機関の新規開拓及び連携強化によりリバースモーゲージ保証の認知度拡大と利用促進を図った結果、首都圏をはじめとして取扱件数は順調に増加し、新規保証件数は249件、累計保証件数は1,829件、累計保証残高は25,212百万円(前年同期は16,356百万円)まで拡大した。
提携金融機関に関しては、2025年6月期も首都圏の金融機関を中心に順調に提携先を増やしており、2025年2月13日現在で54件まで拡大した。
(4) 不動産売買事業
不動産売買事業の売上高は前年同期比15.3%増の21,839百万円、営業利益は同18.4%減の1,386百万円となった。住宅系の売上高が着実に伸長し、中古住宅の仕入れも順調に増加した。売上高は前年同期を上回るも、前期の大型高粗利案件の影響及び人材投資のため、利益は減少した。ただしこの減益は、当初から見込まれていたことであり、特にサプライズではない。
注力する住宅系不動産の売上高は、前年同期比27.7%増の14,115百万円となった。さらに住宅系の内訳では、新築が3,735百万円(同26.4%)、土地が、6,846百万円(同39.7%増)、中古戸建が1,721百万円(同16.9%増)、マンションが1,811百万円(同4.8%増)となった。この結果、同社が注力している中古住宅比率(中古戸建+マンション)は25.0%となった。
(5) 不動産流通事業
不動産流通事業の売上高は前年同期比17.4%減の683百万円、営業利益は同29.1%減の193百万円となり、仲介件数は同14.8%減の753件、仲介手数料率は4.28%(前年同期は4.52%)となった。引き続き、店舗統合及び成長強化事業への人員シフトにより、業績は前年同期比を下回ったが、実需は堅調なため、既存店舗での仲介事業は安定して推移している。
(6) リフォーム事業
リフォーム事業の売上高は前年同期比5.5%減の1,185百万円、営業利益は同13.1%増の132百万円となった。契約件数は同5.2%減の730件、完工件数は同7.8%減の788件となった。売上高は微減も、営業利益は前年同期を上回り、進捗も順調である。通期計画達成に向け、ペースの維持を目指している。
資産圧縮が進み自己資本比率は改善
3. 財務状況
2025年6月期第中間期末の資産合計は74,766百万円(前期末比4,802百万円減)となった。流動資産は前期末比1,869百万円減の58,348百万円となったが、主に現金及び預金の減少1,902百万円、棚卸資産の増加342百万円による。固定資産は同2,933百万円減の16,417百万円となったが、主に土地や建物の減少による有形固定資産の減少3,214百万円、投資その他資産の増加342百万円による。
負債合計は同5,077百万円減の57,241百万円となった。主に、1年内返済予定の長期借入金や社債を含む短期借入金等の増加209百万円、未払法人税等の減少530百万円、長期借入金の減少3,879百万円による。
純資産合計は17,524百万円と同274百万円増加となったが、主に、親会社株主に帰属する中間純利益の計上による利益剰余金の増加282百万円による。この結果、2025年6月期中間期末の自己資本比率は23.4%(前期末は21.6%)となった。
4. キャッシュ・フローの状況
2025年6月期中間期の営業活動によるキャッシュ・フローは3,453百万円の収入であった。主な収入は税金等調整前中間純利益1,715百万円、減価償却費451百万円、売上債権の減少54百万円、棚卸資産の減少2,884百万円で、主な支出は、匿名組合投資益467百万円、仕入債務の減少91百万円であった。投資活動によるキャッシュ・フローは510百万円の支出であったが、主な支出は有形固定資産の取得による支出293百万円、無形固定資産の取得による支出211百万円であった。財務活動によるキャッシュ・フローは4,853百万円の支出であったが、主な支出は長短借入金の純減額3,631百万円、配当金の支払額854百万円であった。
この結果、期中に現金及び現金同等物は1,901百万円減少し、現金及び現金同等物の中間期末残高は7,280百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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