ムゲンE Research Memo(1):2024年12月期は過去最高益達成。第3次中計で営業利益140億円超を目指す
ムゲンエステートは中古不動産の買取再販事業を中心に高い収益性を示し、2024年12月期に過去最高の利益を達成しました。主に外国人向けの投資用不動産と地方物件の販売が増収に寄与。2025年12月期には売上高の29.8%増を見込んでいます。今後の成長戦略として、2027年までに売上高1,000億円を目指し、組織力強化や新規事業の創出を掲げています。また、株主還元として、2024年の年配当を104円に増配し、2025年には112円にする予定です。
ムゲンエステート<3299>は、投資用・居住用不動産を中心に中古不動産の買取再販事業を行う業界のパイオニアであり、高収益企業である。中古不動産を幅広く扱い、数十億円の一棟マンション・事務所から数千万円の区分マンションまで幅広く扱う。首都圏から全国の大都市圏を営業エリアとしており、首都圏を中心に北海道から福岡まで16拠点を展開し、従業員は466名(連結、2024年12月末)を数える。2014年に東京証券取引所(以下、東証)マザーズ市場に上場し、2016年には東証第1部に市場変更、2022年のプライム市場への移行を経て、2023年にはスタンダード市場に移行した。
1. 事業概要
同社の事業は不動産売買事業と賃貸その他事業の2つのセグメントに分かれる。主となる不動産売買事業は全社売上高の96.1%(2024年12月期)、セグメント利益の93.9%(同)を占め、1) 不動産買取再販事業、2) 不動産開発事業、3) 不動産特定共同事業の3つの事業モデルからなる。不動産買取再販事業は、中古不動産を買い取り、バリューアップ(内外装工事等による不動産価値・収益性の向上)を図り、「再生不動産」として販売する事業で、全社売上高の88.4%を占める。また、不動産開発事業は開発用地の仕入業務から企画立案、設計、工事、リーシング、販売まで行う事業で、不動産特定共同事業は不動産特定共同事業法に基づき不動産の小口化商品を販売する事業である。賃貸その他事業は、不動産賃貸、不動産管理、その他事業を行っており、全社売上高の3.9%(同)、セグメント利益の6.1%(同)を占めている。
2. 2024年12月期の業績概要
2024年12月期は、売上高が前期比20.4%増の62,187百万円、営業利益が同62.1%増の9,623百万円、経常利益が同68.9%増の8,858百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同66.6%増の6,086百万円と、増収増益となり、利益は過去最高を更新した。主力の不動産買取再販事業では、特に外国人向けの投資用不動産及び居住用不動産の大型物件の販売が売上高をけん引した。また地方エリアにおける販売が進捗したことも増収に寄与した。利益面では、人件費や販売手数料の増加はあったものの、増収による売上総利益増及び売上総利益率の改善により大幅な増益となった。
3. 2025年12月期の業績見通し
2025年12月期は、売上高が前期比29.8%増の80,694百万円、営業利益が同13.9%増の10,961百万円、経常利益が同12.4%増9,955百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同6.9%増の6,504百万円と、売上高・各利益とも順調に増加する見込みだ。主力事業の不動産買取再販事業では、営業チャネルの拡充と取り扱いアセットの多様化、地方エリアでの販売強化により事業領域を広げる。2024年12月期末の販売用不動産(同社単体)は60,726百万円(前期末比7,850百万円増)と順調であり、2024年12月期に行った拠点増設(6拠点増)及び人員増強(103名増)の効果が見込まれるため、計画達成に向けて体制が整ったと言えるだろう。
4. 成長戦略
同社では、2027年12月期を最終年度とする第3次中期経営計画を策定した。3年後のあるべき姿として、「組織力の強化を起点に、事業領域の拡大と新規事業の創出」を目指す。経営方針としては、コア事業である不動産買取再販事業、成長事業である不動産開発事業・不動産特定共同事業、それぞれにおいて事業領域の拡大と新たな価値創造を行う。これらの事業戦略に加え、人材戦略として多様な人材の獲得と育成や制度の構築に取り組み、また、DX戦略を加速し顧客満足度の向上や業務効率の最大化を図る。全社数値目標としては、2027年12月期に売上高で105,712百万円、営業利益で14,428百万円を目指す。
5. 株主還元策
同社は、株主への利益還元を経営の重要課題の1つと位置付けており、長期的な事業拡大のため財務体質の強化と内部留保の充実を図りつつ、安定した配当を継続することを基本方針としている。利益配分は中長期的な連結配当性向の目標水準を40%以上としている。2024年12月期は、好調な業績を背景に年間配当104.0円(前期比41.0円増配、期初予想から36.0円増、修正予想から12.0円増)、配当性向40.1%、総還元性向48.3%となった。2025年12月期からは、株主への利益還元の機会を充実させるため中間配当を実施し、期末配当と併せて年2回とすることとしており、2025年12月期は、年間配当112.0円(同8.0円増配、中間期45.0円、期末67.0円)、配当性向40.1%を予定する。
■Key Points
・大都市圏の中古不動産を、大小問わず一棟物から区分マンションまでスピーディに買い取る目利き力と資金力が強み
・2024年12月期は過去最高利益を更新。外国人向けや地方エリアの販売が伸長
・2025年12月期の売上、営業利益及び経常利益は前期比2ケタの増収増益を見込む
・第3次中期経営計画(2025年12月期〜2027年12月期)では売上高1,000億円突破を目指す
・2024年12月期の配当は上方修正を経て前期比41.0円増配の104.0円。2025年12月期は112.0円の配当を予定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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