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CRI・MW Research Memo(5):2029年までに売上高3億円を目指している


CRI・ミドルウェアは、2029年までに売上高3億円を目指し、いくつかの新製品とプロジェクトを展開しています。ゲーム事業では、ストリーミング再生を可能にする「CRI Clovis」の提供を開始し、様々なプラットフォームでの実装を容易にしています。また、エンタープライズ事業では「Open SDV Initiative」に参加し、自動車分野でのAPIの標準化に貢献しています。さらに、デジタルサウンドソリューション「CRI SOLIDAS」がゲーミングスピーカーに導入され、音響業界での評価が高まっています。この技術は組込み業界で認められ、年間1,000万台の出荷を目指しています。セガフェイブの知育デバイス「ePICO」向けの開発も行い、多機能な絵本ソフトの開発をサポートしています。

*16:35JST CRI・MW Research Memo(5):2029年までに売上高3億円を目指している ■CRI・ミドルウェア<3698>の業績動向

3. トピックス
新製品やプロジェクトなど2024年9月期の新たな展開として、ゲーム事業で、ストリーミング再生を可能にするネットワーク動画再生ミドルウェアの新製品「CRI Clovis」の提供を開始した。ストリーミング再生は動画を再生する方法の1つで、アプリケーションをアップデートせずに動画コンテンツを差し替えることができる。また、プラットフォームごとの個別作業が不要で、「CRI Clovis」だけであらゆるプラットフォームでストリーミング再生を簡単に実装することができる。同社は、2029年までに売上高3億円を目指している。

また、エンタープライズ事業では、モビリティ分野での新たな展開として、SDVのAPI※策定プロジェクト「Open SDV Initiative」に参画した。「Open SDV Initiative」は、自動車のソフトウェアとハードウェアをつなぐ「ビークルAPI」の国内標準化を目指して設立されたプロジェクトで、同社の技術と知見を生かすことができる領域と言うことができる。

※ API(Application Programming Interface):ソフトウェアやプログラム、Webサービスの機能をつなぐインターフェース。

また、同社開発のデジタルサウンドソリューション「CRI SOLIDAS」が、パイオニア製ゲーミングスピーカー2種に導入されることが決定した。立体音響をはじめとする高品質なサウンドの再生を実現することができる一方、デジタルサウンドを汎用のマイコンやFPGAチップに集約させることで大幅に部品点数を減らすことができ、これにより製品の小型化と省電力化、量産コストや部品調達リスクの低減を実現している。さらに「CRI SOLIDAS」は、IoT機器や組込み機器の開発において、物理的な回路も含めた音響システムをソフトウェアで構築できる点などが評価され、組込み業界の「EdgeTech+ AWARD 2024」でJASA特別賞を受賞した。既に他の業界でも「CRI SOLIDAS」を利用した開発が進行中で、5年後には年間1,000万台の出荷目指している。

また、同社は、セガの兄弟会社であるセガフェイブの知育デバイス「ePICO」のシステム開発を行っており、「ePICO」の各デバイスを統括するホームアプリ※向けに、遊びと学びの幅を拡げられる絵本ソフトの開発用ツールと、ゲーム領域での知見が蓄積された「CRI ADX」や「CRI Sofdec」を提供、豊かな音と映像で表現する環境を実現した。

※ ホームアプリ:ホーム画面をカスタマイズできるアプリケーション。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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