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アルファ Research Memo(3):2023年3月期第2四半期はセキュリティ機器事業が好調に推移


■業績動向

1. 2023年3月期第2四半期の業績概要
アルファ<3434>の2023年3月期第2四半期の連結業績は、売上高28,825百万円(前年同期比8.2%増)、営業損失295百万円(前年同期は343百万円の利益)、経常利益380百万円(同18.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益217百万円(同14.7%減)となった。なお、為替の影響を除いた売上高で計算した場合は同1.5%増収となる。

為替の影響を除いた売上高で計算した営業利益増減要因については、セキュリティ機器事業の増収効果566百万円があったものの、自動車部品事業の減収による減少257百万円、自動車部品事業における原材料費上昇やエネルギー高騰など変動費率の悪化による減少870百万円、セキュリティ機器事業における材料費及び輸送費の増加146百万円、棚卸未実現損益104百万円などにより、295百万円の営業損失を計上した。一方、営業外収益として為替差損益677百万円を計上した結果、経常利益は380百万円となった。

2. 事業セグメント別動向
(1) 自動車部品事業
自動車部品事業の売上高は22,002百万円(前年同期比2.7%増)、営業損失は889百万円(前年同期は66百万円の利益)となった。同社では円安進行に伴う売上増を約1,800百万円としていることから、実質的な売上高は同5.7%減となる。また、実質的な減収に加え、変動費率悪化などが営業損失拡大の要因となった。

地域別では、日本は半導体供給問題や中国・上海ロックダウンによる影響を受けたものの、得意先の増産等により、売上高は3,141百万円(同22.3%増)、セグメント損失は114百万円(同263百万円の損失)となった。北米は、半導体供給問題による得意先減産の影響を大きく受けているものの、円安進行に伴う為替換算影響等があり、売上高は5,646百万円(同15.2%増)、セグメント損失は369百万円(同40百万円の損失)となった。アジアは、円安進行に伴う為替換算影響があったものの、半導体供給問題による得意先減産の影響が続いていることに加え、中国・上海ロックダウンの影響等があり、売上高は7,838百万円(同3.9%減)、セグメント損失は215百万円(同328百万円の利益)となった。欧州は、半導体供給問題による得意先減産の影響を引き続き受けており、売上高は5,377百万円(同7.3%減)、セグメント損失は原材料費の上昇に加え、特にエネルギー費の大幅上昇等により191百万円(同41百万円の利益)となった。

四半期推移を見ると、売上高は円安進行もあり、第1四半期が前年同期比1.2%減に対し、第2四半期は同6.7%増と回復基調となっている。一方、セグメント損失は第1四半期が同475百万円の損失拡大、第2四半期が480百万円の損失拡大となっている。国内は第2四半期に黒字転換したが、海外は半導体供給問題による得意先減産の影響を大きく受け北米の損失幅が拡大したほか、半導体供給問題による得意先減産の影響や中国・上海ロックダウンの影響等によりアジアで赤字転換となったことが主因となり、事業全体でも損失幅が拡大した。

(2) セキュリティ機器事業
セキュリティ機器事業の売上高は6,821百万円(前年同期比30.7%増)、営業利益は1,046百万円(同62.7%増)となった。

地域別では、日本の売上高は5,865百万円(同29.8%増)、セグメント利益は802百万円(同104.1%増)となった。新設住宅着工戸数はコロナ禍から回復した前年同期とほぼ同水準で推移し、住宅市場での電気錠の認知や需要の高まりにより、前年同期に比べ住宅関連製品の売上が好調に推移した。この結果、電気錠の売上高は42億円(同38%増)となった。ロッカーシステム部門は、国内人流の増加によりオペレーション収入が順調に推移し、売上高は4億円(同88%増)となった。電子部品の不足、原材料高騰による影響はあるものの、売上への直接的な影響は回避できているようだ。一方で海外は、日本向け製品の生産増加により売上高は956百万円(同36.4%増)となったものの、原材料費や物流費及びエネルギー費の高騰の影響を受け、セグメント利益は244百万円(同2.4%減)となった。

3. 財務状況
2023年3月期第2四半期末の資産合計は前期末比6,065百万円増の62,248百万円となった。流動資産は同3,969百万円増の34,496百万円となった。主な要因としては、原材料及び貯蔵品が1,423百万円、受取手形及び売掛金が952百万円、商品及び製品が591百万円それぞれ増加したこと等による。固定資産は同2,095百万円増の27,744百万円となった。主な要因としては、機械装置及び運搬具(純額)が1,111百万円、建物及び構築物(純額)が447百万円それぞれ増加したこと等による。流動負債は同2,400百万円増の19,637百万円となった。主な要因としては、短期借入金が1,245百万円、支払手形及び買掛金が797万円それぞれ増加したこと等による。固定負債は、長期借入金が585百万円増加したこと等により、同464百万円増の11,486百万円となった。純資産合計は、為替換算調整勘定が3,260百万円増加したこと等により、同3,199百万円増の31,124百万円となった。これらの結果、自己資本比率は前期末の47.6%から同0.4ポイント改善し48.0%となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)

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