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アップルの下方修正により世界的な景気減速への警戒


 2019年の大発会は、波乱含みの相場展開になりそうだ。日本が祝日中に為替市場では円高が加速。また、3日の米国市場ではアップルが中国市場での需要後退を理由に売上高見通しを下方修正したことが嫌気され、NYダウは660ドル超の下落となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比470円安の19370円となり、これにサヤ寄せする格好からのギャップ・ダウンからのスタートとなろう。

 2018年大納会の日経平均は辛うじて2万円をキープし、一先ずセンチメント悪化は避けられた格好であったが、アップルの下方修正により世界的な景気減速への警戒感が高まることになりそうである。米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長は、成長鈍化や通商摩擦の激化を背景に、収益の大部分を中国に依存する米企業は、向こう数カ月に逆風に直面する可能性が高いとの見方を示したと伝えられている。

 1月前半には米政府が中国当局者との貿易協議のため中国を訪問する予定であり、協議進展に市場の関心がより集まることになろう。もっとも、米中協議期限の2月末までは日々変わる報道やトランプ大統領によるツイッター発言から、波乱含みの相場展開が警戒されることにもなる。

 一方で、2019年は元号改正により1年を通じてお祝いムードが高まる。消費増税に向けた景気対策も支援材料となるだろう。2018年後半の急落によって個別ではイレギュラーな価格形成もみられ、成長期待の大きい銘柄や政策期待が高まる銘柄等へは、やや中長期的なスタンスでの資金流入が新春相場において意識されてくるだろう。また、株式の下落に伴う比率低下により、年金資金収入への思惑も高まりそうである。


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