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米中貿易摩擦は重石だが年末相場への期待は高まる


 28日の日本株市場は、こう着ながらも底堅さが意識される相場展開になりそうだ。27日の米国市場はNYダウが108ドル高だった。トランプ政権が中国からの輸入品2000億ドル相当の関税引き上げを示唆し、売りが先行。しかし、クドロー国家経済会議議長が全ての事務方が中国と綿密に交渉を行なっているなどと発言すると下げ幅を縮小し、引けにかけて上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円高の22095円となり、この流れを受けて日経平均は22000円固めの展開が期待される。円相場は1ドル113円70銭台とやや円安に振れて推移していることも安心感につながる。

 月末に控えている米中首脳会談を前に積極的な売買は手控えられるが、一先ず関税引き上げを示唆したことによる影響は限られているほか、アップルについても小幅な下げにとどまっており、週明けの米国市場の下落を想定した流れからは、安心感につながる。また、アマゾンは、サイバーマンデーの注文が創業以来で最多となったことを明らかにしたほか、アドビ社の調査によるとサイバーマンデーの売上は前年比19%増と、同社予想を上回ったと伝えられていることも材料視されよう。

 昨日の日経平均は買い一巡後はこう着感が強まっていたが、上値抵抗として意識されていた25日線を上回っての推移が続く中、後場に入ると節目の22000円にタッチする局面もみられた。中間配当の再投資といった需給面の影響はあるとみられているが、東証1部の出来高が13億株台の薄商いの中では、底堅い相場展開といった印象が強いだろう。日経平均は25日線レベルでの底堅さがみられることから、センチメントの改善につながりそうだ。

 また、実質12月相場入りとなることもあり、個人主体の売買は活発になりそうである。
昨日のマザーズ指数は1.1%の上昇で緩やかなリバウンドが続いているが、一目均衡表では薄い雲下限に接近してきているほか、遅行スパンは実線とクロスしてきている。今後実線が切り下がるため、遅行スパンは上放れをみせてくる確率が高く、シグナル好転から短期筋の資金を誘い込みやすいとみられる。


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