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市場参加者の多くは幻のSQを警戒


 14日の日本株市場は、買い先行の展開となろう。13日の米国市場は米中協議再開への期待感の他、アップルがけん引する格好で、NYダウ、ナスダックともに強い動きとなった。
また、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が景気の先行きに楽観的な見通しを示したことや、トルコ中央銀行が主要な政策金利である「1週間物レポ金利」を6.25%引き上げ、年24.0%にする大幅な利上げが材料視された。この流れを受けて、シカゴ日経225先物清算値は大阪比170円高の22800円。円相場は1ドル111円90銭台で推移している。

 米国市場ではアップルのほか、マイクロン・テクノロジーは、著名ヘッジファンドマネジャーのデビッド・テッパー氏が強気の見方を示したことで4.5%の上昇となっており、支援材料になろう。シカゴ日経225先物清算値は22800円だが、9月の配当落ち分を考慮すると
22950円辺りとなるため、先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)での23000円が意識されるところであろう。

 もっとも、市場参加者の警戒するところでは、SQ値が幻のSQとなり、再び23000円に跳ね返されると言った見方である。今回も23000円が上値抵抗となるようだと、短期筋の売り仕掛けも意識されやすく、不安定な相場展開になりやすい。9月1週の投資主体別売買動向では、海外投資家の現物の売り越しが5280億円となり、先物との合算では1兆577億円だった。23000円の抵抗を明確に超えてこないと、海外ファンドの売りなども警戒されやすいだろう。

 また、個人は現物と先物合算で5256億円の買い越しだった。足元での中小型株の弱い値動き等から、依然として需給懸念がくすぶる状況であろう。マザーズの弱さが目立つ中、中小型株物色も神経質になろうが、好業績銘柄等の押し目買い意欲は強く、東証1部での中小型株へ回避的にシフトしやすい面がありそうだ。ただし、日経平均が明確に23000円を上放れてくるようだと、一気にショートカバーも強まり、需給改善が進むことになろう。


<AK>

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