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日経平均は下落、雇用統計を控え一部ショートカバーを意識


 日経平均は下落。70.91円安の18843.67円(出来高概算11億1000万株)で前場の取引を終えている。日経平均は反発して始まり、その後節目の19000円を回復する場面もみられた。
2日の米国市場はトランプ大統領の強硬な外交手法への警戒感から売りが先行。米景気に楽観的な見方と政治・経済情勢への慎重な見方が交錯しており、3日の雇用統計結果を見極めたいとの模様眺めムードが強まっていた。ただし、シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円高の19040円だったこともあり、前日の大幅な下げに対する自律反発の流れとなった。

 しかし、日銀の国債買い入れオペ通知をきっかけに長期金利が上昇したほか、円相場が円高に振れて推移しているなか、戻り待ちの売り圧力から下げに転じている。セクターでは非鉄金属、銀行、その他製品、保険、水産農林、食料品、医薬品、石油石炭が上昇。半面、空運、陸運、ゴム製品、海運、情報通信、鉄鋼、機械が冴えない。

 日経平均は19000円を回復する場面をみせたものの、再び割り込んでしまっている。5日線や一目均衡表の雲上限に上値を抑えられる格好となり、戻り待ちの売り圧力が強まりやすい状況である。ただ、ソニー<6758>など決算を手掛かりとした物色がみられているほか、長期金利の上昇を受けてメガバンクが物色されるなど、地合いはそれ程悪くないようだ。不安定ながらも物色意欲は根強く、決算やテーマ材料などを手掛かりとした個別物色は続こう。

 また、雇用統計の結果次第では再び利上げ観測が高まりやすく、円相場も円安に振れる可能性があるため、自動車やハイテク株などには大引けにかけてポジション調整に伴う買戻しが意識される。その他、中国市場の休場明けにより、省力化など設備投資関連辺りも引き続き注目しておきたい。
(村瀬智一)


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