動作温度範囲の拡張、AEC-Q100への適合などを追加
東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 株式会社東芝
セミコンダクター&ストレージ社は、カーナビゲーションやディスプレイオ-ディオなどの車載インフォテイメント機器向けの、JEDEC e・MMCTM
Version 5.1[注1]に準拠した組込み式NAND型フラッシュメモリe・MMCTM[注2]を製品化し、本日からサンプル出荷を開始します。
新製品は、15nmプロセスを用いたNAND型フラッシュメモリチップとコントローラチップを一体化した制御機能付の組込み式NAND型フラッシュメモリです。車載インフォテインメント機器の要求に合わせて、当社従来製品に比べて動作温度範囲の拡張(-40℃~+85℃)、AEC-Q100[注3]への適合、実装前に書き込むことのできる容量の拡張、などを行いました。容量は8GB、16GB、32GB、64GBの4種類で、JEDEC準拠の小型FBGA(Fine
pitch Ball Grid Array)パッケージに封止しました。
また新製品は、NAND型フラッシュメモリチップの基本性能の向上やコントローラ処理の最適化などにより、当社従来製品に比べて読み出し速度は最大約9%の向上、書き込み速度は最大で約2倍の高速化を実現しました。[注4]
当社は、車載インフォテインメント機器の高機能化に伴い、NAND型フラッシュメモリの需要が増加傾向にあり、中長期的にも市場が拡大すると考えています。今後も高性能で大容量のメモリ製品のラインアップを強化し、市場におけるリーダーシップを堅持していきます。
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型 名 | 容量 | 動作温度範囲 | パッケージサイズ | 量産時期 | ||||
THGBMHG6C1LBAAL | 8GB |
| 11.5x13x0.8mm | 2016年4-6月期 | ||||
THGBMHG7C2LBAAR | 16GB |
| 11.5x13x1.0mm | 2016年4-6月期 | ||||
THGBMHG8C4LBAAR | 32GB |
| 11.5x13x1.0mm | 2016年4-6月期 | ||||
THGBMHG9C8LBAAG | 64GB |
| 11.5x13x1.2mm | 2016年4-6月期 | ||||
新製品の主な特長:
1. NAND型フラッシュメモリの制御機能を搭載
新製品は、書込みブロック管理、エラー訂正、ドライバーソフトウェアなど、NAND型フラッシュメモリの制御機能を搭載しており、ユーザーの開発負荷を軽減し、システム開発期間の短縮を可能にします。また、BKOPS制御、キャッシュバリア、キャッシュフラッシングレポート、ラージRPMBライト、コマンドキューイング、セキュアライトプロテクションなどJEDEC
e・MMCTM Version 5.1で規定された機能[注5]に対応し、ユーザーの使い勝手を良くするよう配慮しています。
2. 車載インフォテインメント機器向けに最適化
車載機器に求められる環境に対応するため、動作温度範囲を当社従来製品の-25℃~+85℃から、-40℃~+85℃に拡張しています。また、信頼性試験に関しては、JEDEC条件に加えて、AEC-Q100(Grade3)相当の試験を追加で実施しています。さらに、実装前に書き込むことのできる容量を、ユーザーデータエリアの100%に拡張することにより、生産工程での書き込み時間の短縮に貢献します。
3. 小型化と高速化を実現
JEDEC準拠の11.5mm×13mmの小型FBGAパッケージを全ての製品に採用しており、16GBと32GBの製品については当社従来製品よりも約22%の面積削減を実現しています。また、当社従来製品に比べて読み出し速度は最大約9%、書き込み速度は最大で約2倍の高速化を実現しました。これにより、64GB製品では約7分40秒[注6]で、全データの書き換えが可能となります。
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インターフェース |
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容 量 | 8GB, 16GB, 32GB, 64GB | |
電源電圧 |
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バス幅 | x1 / x4 / x8 | |
動作温度 |
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パッケージ | 153Ball FBGA
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[注1] | JEDECが規定する組込み式NAND型フラッシュメモリembedded MMC標準規格の一つで、2015年2月24日に発行されました。 | |
[注2] | embedded MultiMediaCard。JEDECの規格に準拠した組込み式NAND型フラッシュメモリで、JEDEC Solid State Technology Associationの商標です。 | |
[注3] | AEC(Automotive Electronics Council:自動車向け電子部品評議会)が策定する集積回路の信頼性認定試験基準。 | |
[注4] | 読出し速度と書き込み速度は、16GB、32GBの当社従来製品との比較値。 | |
[注5] | ・BKOPS制御:バックグラウンドオペレーションをデバイスの待機時間に実行する機能。 | |
・キャッシュバリア:キャッシュに入っているデータをメモリチップに書き込むタイミングを制御する機能。 | ||
・キャッシュフラッシングレポート:デバイスのデータ書き込み順番がFIFO(First In First Out)であるかどうかを通知する機能。 | ||
・ラージRPMBライト:RPMB領域に書き込めるデータサイズを8KBに拡大する機能。 | ||
・コマンドキューイング:ユーザー(ホスト)が複数のコマンドを発行した場合、それらのコマンドにより生じたタスクをいったん待ち行列に入れておき、ユーザーがそれらのタスクを都合のいい順番で処理できるようにした機能。 | ||
・セキュアライトプロテクション:従来のライトプロテクト機能を拡充した機能。 | ||
[注6] | 64GBのHS200、HS400モード時の書き込み速度より算出。 | |
*本製品の表示は搭載されているフラッシュメモリに基づいており、実際に使用できるメモリ容量ではありません。メモリ容量の一部を管理領域等として使用しているため、使用可能なメモリ容量(ユーザ領域)はそれぞれの製品仕様をご確認ください。(1GBを1,073,741,824バイトとして計算しています。)
*読み出し/書き込み速度は1MB/秒を1,000,000バイト/秒として計算しています。
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