
江藤拓農林水産相は4日の閣議後記者会見で、放出する政府備蓄米に関して、初回の15万トンに加え、残りの6万トンについてもできるだけ早く入札を行う考えを明らかにした。
全国農業協同組合連合会(JA全農)などの大手業者が集荷したコメが1月末時点で221万トンとなり、2024年の同時期と比べて23万トン減少。24年12月末時点(23年同時期比21万トン減)から減少幅が更に2万トン拡大していることを受け、江藤氏は「年度内も含めてできるだけ早く入札の準備をする」と述べた。
また、当初予定していた21万トンに加え、備蓄米の販売量の拡大を検討する方針も示した。江藤氏は「21万トンで流通の改善がみられないということが確認されれば、機動的に追加を行うことを考えている」と説明。時期や量については、状況を見極めた上で判断するとした。
初回15万トンの入札は10~12日に実施される。入札を経て集荷業者に売り渡され、全国のスーパーなどの店頭に並ぶのは3月下旬以降となる見通しだ。【福富智】