
大阪府高槻市の山水館で指されている藤井聡太王将(22)と挑戦者・永瀬拓矢九段(32)のALSOK杯第74期王将戦七番勝負第4局(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)は16日午後0時半、86手目まで進んだところで1時間の昼食休憩に入った。残り時間は藤井王将2時間16分、永瀬九段3時間2分。
飛車を切って攻めの主導権を握った藤井王将は79手目に3五角と打った。6二の金取りと、1筋の攻めをにらんだ厳しい手だ。永瀬九段は金取りを防ぐため、4八歩成として歩を捨て、同金と取らせた後、4四歩と合駒した。
立会の谷川浩司十七世名人は「4四歩の合駒で藤井王将は早い攻めがなくなったが、代わりに、と金を取った4八金で陣形は引き締まった。互いの玉の安全度が増して、少し前の状態に戻った感じだ。勝負は長引くかもしれない」と説明した。【新土居仁昌】