同居の男、起訴内容否認＝出水市の４歳女児死亡―鹿児島地裁

　鹿児島県出水市で２０１９年、同居していた交際相手の女性の長女、大塚璃愛来ちゃん＝当時（４）＝を浴槽内に放置し死亡させたなどとして、暴行と重過失致死の罪に問われた建設業日渡駿被告（２４）＝同市＝の公判が２７日、鹿児島地裁（冨田環志裁判官）であった。日渡被告は「日頃から１人で浴槽に漬かっており、溺れるとは思わなかった。暴行と言われることはしていない」と起訴内容を否認した。
　検察側は冒頭陳述で、璃愛来ちゃんが死亡前日、嘔吐（おうと）を訴えたが吐かなかったことから頭を殴ったなどと指摘した。
　起訴状によると、被告は２０１９年８月２７日、同居していた璃愛来ちゃんの頭を殴り、同２８日には自宅で一緒に入浴した際、高熱で体調不良だと認識しながら浴槽内に放置するなど注意義務を怠り、水死させたとされる。
　被告は同月、璃愛来ちゃんに対する暴行容疑で県警に逮捕され、その後処分保留で釈放された。今年２月に傷害致死容疑で逮捕され、３月に暴行と重過失致死の罪で起訴された。別の恐喝罪などで既に公判中。　（了）【時事通信社】