近年、手芸店や100円ショップのハンドメイドコーナーに立ち寄ると、花に刺繍が細かく施されているリボンをよく見かけます。デザインは様々ですが、鳥や花、植物など自然をモチーフにしたものが多く、大人っぽい雰囲気のデザインが多いように感じます。
今回は、インド刺繍リボンを使って簡単に作れるアクセサリーを紹介します。難しい技法はなく、貼ってつけたり少し縫ったりという作業だけなので、おうち時間にピッタリなハンドメイドです。シンプルな小物にワンポイントとしても使うこともできるので、ぜひ覚えてみてください!
インド刺繍とは?
インド刺繍は、 インドやネパールなどの女性がまとう「サリー」の裾 に施されたリボンのことをいいます。刺繍はミシンで作られていて、布地にデザインをミシンんで縫ったあとリボン状に裁断し、縁をほつれないようにミシンなどでおさえれば完成です。
現在でもサリーの裾をインド刺繍を使っていたり、結婚式などではサリー全体にインド刺繍を施し華やかにしたりしています。インド刺繍は、1970年代に日本でボヘミアンスタイルが流行した頃から浸透してきました。そして、 有名大型手芸店が販売したことにより流行 していったのです。
インド刺繍リボンでヘアクリップを作ろう!
大人の女性でもちょっとしたおしゃれとしてつけられるインド刺繍のヘアクリップを作ってみましょう。 インド刺繍はデザイン性が高い ので、ほかにパーツを追加しなくてもおしゃれなアクセサリーが作れるのでコスパがよいです。
初めてインド刺繍でアクセサリーを作る人は、100円ショップでも色々なデザインが売られているので、そちらを使うのがよいでしょう。手芸店ではたまに はぎれとして短めのインド刺繍リボン を売ってることもありますのでチェックしてみてください。
材料
- インドリボン刺繍
- 合皮(もしくはフェルト)
- ヘアクリップ
ヘアクリップは色々な種類がありますが、インド刺繍リボンをそのまま貼っても問題ないような商品を選びましょう。もし、インド刺繍リボンだけ貼ると安定しないヘアクリップを使う場合は、 フェルトで土台 を作ってそこにインド刺繍リボンを貼るようにしてください。
合皮は裏地に使います。100円ショップには合皮に近い素材の布地やフェルトの裏がシールになっている商品も置いてあります。ただの布地でもよいですが、ほつれてくるので 少し固めの素材 の方が完成したときにしっかり安定しますよ。
作り方
① ヘアクリップをなぞり、裏地を作る
インド刺繍リボンを隠すために裏地を作ります。用意した合皮を ヘアクリップの形になぞって裁断 します。インド刺繍と縫い合わせる予定の場合は、少し大きめでもよいでしょう。接着剤で貼るだけなら正面から見えないように若干小さく裁断してください。
そして、クリップを出すための 切り込み を入れるのを忘れないでください。
② インド刺繍リボンをヘアクリップの形に合わせ、ぐし縫いする
自分の好きなデザインが真ん中にくるようヘアクリップに合わせ、 ヘアクリップよりひと回り外側をぐし縫い します。縫い終わったら、糸を引っ張りヘアクリップの形になるようにインド刺繍リボンを調整してください。
その際、リボンが重なって厚くなる場所は余計な リボンを少しずつ切りながら 全体のバランスを見ましょう。ほつれるのが気になる時はほつれ止めをつけてください。
③ 接着剤で固定し乾いたら完成
裏地をつけ、縮ませた インド刺繍リボンの端が裏地に隠れるようにしながら 接着剤をつけます。木工用ボンドは乾くのに時間がかかるので、クリップなどで接着するまでおさえておいた方がよいでしょう。剥がれるのが心配であれば、接着した後に縫い合わせれば問題ないと思いますよ。
インド刺繍リボンは刺繍が細かく、スパンコールなどもついているため厚みがあり、 仕上がりはふっくらした印象 のヘアクリップになります。しかしデザインがしっかりしているため、見た目は売り物と変わらないような完成度になります。
上手にヘアクリップを作るコツ
裁断した端はほつれ止めを使う
リボンを裁断すると、そこから糸がほつれて短くなってしまう可能性があります。ほつれないように ギザギザに裁断できるピンキングはさみ でも問題ないですが、100円ショップには速乾性の高いほつれ止めを販売しています。
木工用ボンドでも代用可能ですが、きちんと 乾くまでしっかり時間をかけて ください。また、分厚くボンドを塗ってしまうと処理するときに苦労するので、なるべく薄めに塗ってきちんと乾かしましょう。
好きなデザインを中央に配置する
インド刺繍の柄は一定のデザインが繰り返されています。自分の好きなデザインがあったらリボンの端ではなくてもいいので、 中央に配置するように裁断 します。中途半端にリボンが残っても、くるみボタンに使ったりちょっとしたアクセントで使ったりできます。
また、糸で縫う幅にプラスして少し余裕をもって裁断すれば、少し引っ張って接着しても好きなデザインはズレることはありません。あまり作ったことのないハンドメイド作品でリボンや布地を裁断するときは、ギリギリで裁断するより 余裕がある方が上手く作ること ができますよ。
インド刺繍アクセサリー4選
インド刺繍は本当に万能で、 ワンポイントつけただけでも華やか になり高級感が増します。そのなかでも、簡単に作れて普段使いからおしゃれ使いまで、自分の好きなデザインのインド刺繍で作れるアクセサリーや雑貨を紹介します。
麻バッグ
100円ショップで売っているシンプルな麻バッグにインド刺繍をつけるだけで、100円ショップの麻バッグに見えない素敵なバッグを作ることができます。 バッグを縁取り するようにインド刺繍を貼るだけでもいいですし、バッグのど真ん中をインド刺繍一周ぐるりと貼り付けてもよいでしょう。
インド刺繍を持ち手に巻きつけてもおしゃれになります。麻のようナチュラルでシンプルな小物や雑貨にはぴったりなので、 がま口のポーチやティッシュケース につけるのも可愛いですよ。
ポニーフック
ポニーフックとは髪の毛を一つに結んだとき、 ヘアゴムに金具を差し込んで使うアクセサリー です。シュシュなどのようなゴムではないので、使い過ぎてゴムが伸び切ってしまうことはありません。また、飾りの位置も固定されるため近年人気のヘアアクセサリーです。
しかも 自分の好きなインド刺繍で簡単にアレンジすることが可能 です。作り方はヘアクリップとほとんど一緒で、リボンをフェルトなどの土台にと一緒にポニーフックの金具に付ければ完成です。そうすると、ただのポニーテールがインド刺繍で華やかになり見栄えがよくなります。
くるみボタン
子どものヘアアクセサリーにインド刺繍を使うなら、くるみボタンが簡単です。好きなデザインの箇所を切り取り布地に張りつけ、くるみボタンに包めば短時間でアクセサリーを作ることができます。少し物足りないと感じたときは、 ビーズやビジューを周りに縫いつけ たり、パールを一粒つけてあげるとおしゃれ感がアップします。
くるみボタンはバッグチャームやブローチとしてもアレンジできますし、ピアスやイヤリングとしても使うことができるので、何かを作った時に インド刺繍のはぎれがでたら、くるみボタン にして様々なアレンジを楽しみましょう。
ピアス
くるみボタンのピアスもいいですが、 リボンタッセルの大きめピアス がとても可愛くて人気です。好きな長さに切ったインド刺繍を二つ折りに巾着風に縫います。そしてリボンを挟むワニカンという金具に付けてピアスやイヤリングのパーツをつければ完成です。
インド刺繍でピアスを作っただけでも、かなり個性的で華やかなピアスができます。もっと目立たせたいときは くるみボタンやカボション をつければもっとオリジナリティあふれたピアスが作れるでしょう。すべて100円ショップで材料を揃えることができますよ。
インド刺繍で華やかなアクセサリーに挑戦しよう!
インド刺繍は、少し大人っぽいアクセサリーや雑貨を作ろうと思ったときにピッタリです。今回紹介したアレンジのほかに、 ターバンやリボンの形をしたヘアコーム、洋服の襟や袖 にインド刺繍をつけることも可能です。スマホショルダーをインド刺繍にすることもできますよ。
インド刺繍は少し高級感があって、ハンドメイドで使う場合に難易度が高いと思われがちです。しかし、インド刺繍のリボンだけですでに デザイン性が優れているので、余計な飾りは必要ない のです。高級感のあるあアクセサリーを作りたいときは、ぜひインド刺繍のリボンを使って楽しんでください!
sorayou
余暇プランナー
フリーランスWebライターのsorayouです。カフェや雑貨店を渡り歩き、気になったハンドメイド作品があれば自分流で日々挑戦しています。最近は、プチプラだけど高見えするハンドメイドを模索中。休みの日には、子供たちと家にある素材をひっくり返して工作しています。色々な作品に触れていく中、新しい発見があれば、ぜひみなさんと共有していきたいです!