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これからの街作りのキーワードの1つ「からまりしろ」って何だ? 注目の建築家を紐解く展示会を練馬中村橋の美術館で開催中!


「からまりしろ」…「絡まる」と「しろ」からなる建築的な造語。幾何学的に絡まったように「余地」を生む設計で、独特な環境と居心地を作り出す建築家、平田晃久。その世界観を体感できる展示会が面白そう。

国内外で数々の賞を受賞し、今の日本を代表する建築家、平田晃久。彼が作る「からまりしろ」の建築デザインは、どこかサスティナブルでウェルビーイングな未来の街作りに繋がります。そんな平田氏の軌跡を辿る展示会が練馬は中村橋で開催中ということで、さっそくチェック!

平田氏の造語である「からまりしろ」。はっきりと形作られる空間領域とは異なり、「ふわふわとした隙間の錯綜」、つまりあらゆる物質の「しろ」=「余白」とも言える、領域が重なり合って絡み合いを指す言葉です。

この「からまりしろ」をテーマにした展示会「平田晃久―人間の波打ちぎわ」を、練馬区立美術館で9月23日(祝日)まで開催中。人間の住環境だけでなく、植物、動物、さらに時空の文化なども含んだ、広義での生命体との共有可能性を探求しているのが「からまりしろ」。そんな平田氏の建築にまつわる数々のスケッチ、模型やインスタレーションを展示。

2021年制作のオブジェ「Global bowl」。

平田氏のコンセプトが形となった公共建築が、2022年に日本建築学会賞を受賞した太田市美術館・図書館。区切られた空間や内外が絡まりあう「からまりしろ」を表現。地域のランドマークとして市民に愛されています。他にも多くの住居や商業施設なども手掛ける平田氏。その哲学的理論と自然や生命への憧憬が反映された独創性あふれる空間を、街開発に反映させています、

2017年制作の太田市美術館・図書館。
2017年制作の建築物「Tree-ness House」。

なお、この展示会の会場、練馬区立美術館の建物自体も、これから平田によって改築される予定。この美術館の建築コンセプトは、「21世紀の富士塚/アートの雲/本の山」。練馬に古くから存在する富士塚をテーマに、美術や本を、街や人とつなぐ場として構想。

これまでの建築物や、現在進行中のプロジェクト、そして未来への展望などを辿ることができる現代建築を代表する建築家・平田晃久。その世界観を一度よく見てみたい。

【イベント情報】
練馬区立美術館
「平田晃久―人間の波打ちぎわ」
東京都練馬区貫井1-36-16
03-3577-1821
9月23日(祝日)まで開催中。
10時~18時(最終入場17時30分)
月曜休館※祝日の場合は開館し、翌日休館。
料金は大人1000円、高校・大学生および65~74歳800円(共に税込)。中学生以下および75歳以上は無料。

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