蒸し暑くなってくる梅雨は、お風呂に入るのがおっくうになって毎日シャワーだけで済ませてしまいがちですよね。ただこの時期は、天候や気圧の変化によって自律神経が乱れやすかったり、体内に余分な水分が溜まって“冷え”の状態に陥りやすくなったりしているもの。このためしっかりと体を温めて巡りをよくし、汗をかくことが大切です。今回は、効果的に発汗を促す入浴のポイントと自宅で手作りできる入浴剤レシピをご紹介します。
梅雨こそ入浴で体を温めよう
季節の変わり目でもある梅雨は天候がめまぐるしく変わり、気温差だけでなく気圧の変化も大きくなります。私たちの体は、環境が変化しても体の状態を一定に保とうとするホメオスタシスという機能が備わっていて、自律神経と密接につながっています。外部環境の変化が大きいと体はそれに必死に合わせようと常に交感神経が働き、自然と疲労が蓄積しやすい状態に。
また、梅雨の時期は余分な水分が体に溜まることで不調を招く「湿邪」の時期。むくみは冷えを招く原因ともなるため、しっかりと汗をかいて体内の水分や老廃物を押し流すことが大切です。毎日の入浴で副交感神経を優位にし、汗をかいてリラックスすることで梅雨の不調を解消しましょう。
汗をかくための入浴ポイント
ただお湯に浸かるだけでも効果はありますが、ちょっとした工夫でより発汗作用を高めることができます。そのポイントをみていきましょう。
・ぬるめの炭酸入浴で半身浴
炭酸ガス入りの入浴剤を入れた38~40℃のお湯で、10~20分程度ゆっくりと半身浴をしましょう。炭酸ガスが末梢の血管を拡張して血流がよくなり、発汗作用が高まるほか、だるさや疲れなどの症状が和らぎます。
・入浴中のふくらはぎマッサージ
ふくらはぎは「第2の心臓」とも言われ、重力によって下半身に溜まった血液を心臓に戻すポンプの働きをしています。むくみや老廃物を流し出すために、入浴して体が温まってきたのを感じたら足先から上に向かって優しく揉みながらマッサージしましょう。膝裏にはリンパ節があるため、最後に老廃物を押し流すイメージで指圧するのもポイント。
・深い呼吸を意識しながら
自律神経の機能で唯一、自分でコントロールできるのが呼吸。深い呼吸を行うことで副交感神経を優位にし、代謝を高めることができます。おへその下に手を当てて鼻から3秒かけてお腹を膨らませながら息を吸い、口からゆっくり5秒数えてお腹をへこませながら吐き出しましょう。
発汗作用を高める入浴剤レシピ
せっかく入浴するなら、発汗作用のある入浴剤を効果的に取り入れたいもの。さまざまなタイプのものが販売されていますが、せっかくなら自宅で手作りしてみませんか?
1.生姜風呂
食べることでもさまざまな効果がある生姜は、入浴剤としても効果を発揮。発汗作用、血流促進によって新陳代謝を高めるほか、抗菌作用によって体臭の予防にもつながります。
-材料&作り方-
1) 皮付きの生姜15g程度(1~2片※チューブでもOK)をすりおろしてお茶のパックに入れるか中身が出ないようにガーゼで包み、入浴の15分前に湯船に入れておくだけ。
※生姜に肌が直接触れると刺激が強すぎる場合もあるため、肌がデリケートな方は入浴前に取り出しましょう。
2.酒粕風呂
酒粕に含まれるアルコール分が血行を促進し、体を芯から温め発汗作用が高まります。豊富なアミノ酸や尿素、乳酸といった保湿成分も多く含まれるほか、酵母にも保水作用があるため肌の保湿を促します。
-材料&作り方-
1) 酒粕300mlにお湯100mlを加えビニール袋に入れて練ったら、ガーゼなどで包み輪ゴムで縛ります。バスタブに入れたら手で揉みだしながら入浴します。そのまま肌にやさしく塗り込んでもOK
※敏感肌の方は注意しましょう。
3.アロマバスソルト
天然の塩にアロマオイルを加えるだけの簡単レシピ。塩分による温め効果とアロマの香りで深いリラックス効果が期待できます。おすすめのアロマオイルとともにご紹介します。
-材料&作り方-
1) 塩大さじ2杯に精油(2~5滴程度)を加えてよくかき混ぜたら完成。そのままバスタブに入れ、塩が溶けたら入浴します。
★発汗作用の高いおすすめアロマオイル
・マジョラム
甘くウッディー調の香り。毛細血管を広げ、血流がアップすることで発汗を促します。筋肉の凝りや冷えを緩和する作用も。
・ローズマリー
血液循環を促進し、冷えの解消や新陳代謝を高める働きがあります。メンソールにも似たフレッシュさと甘さのある香りで精神のリフレッシュを促す効果も。
・ジュニパーベリー
落ち着きのある爽やかな香りで、まるでヒノキ風呂に入っているような気分に。老廃物や毒素の排出を促進するためデトックスやむくみ、消化不良に効果があります。
いかがでしたか?毎日の入浴でリラックス&意識的に汗をかくことで心身の巡りを良くし、梅雨の不調を上手に乗り切っていきましょう。