日本でもすっかり定着してきたフェイスブック。フェイスブックに関する様々な研究をご紹介します。今後の使い方の参考にしてみてくださいね。
■フェイスブックは自己卑下を強くする
フェイスブックは隣の芝生を青く見せる効果を強いので、「世間の人は自分よりも幸せなんだ・・」とつい思いがちになります。
でも、多くの人はフェイスブックには幸せな姿しか投稿しませんよね。これは考えてみれば当然の話なんですが、人間は無意識に他人との比較を行い続けるので、わかっていても自己卑下の気持ちが強くなっていってしまうのです。
参照:http://online.liebertpub.com/doi/abs/10.1089/cyber.2011.0324
■フェイスブックを使うほど幸せ感は下がる場合がある
ミシガン大学の研究者が1日5回のメッセージを被験者に送りつづけたところ、2週間後にはみんな人生の満足度が下がっていたといいます。また、1日に多くの時間をフェイスブックに費やす人は、次にアクセスした際の幸福感が減っていました。
研究者いわく、
フェイスブックは、社会とつながりたい人間の基本欲求を満たす貴重な手段のように見える。しかし、この研究は、フェイスブックが本当は幸福感を損なっている可能性を示唆する。
とのこと。
■プロフィールに好きなテレビや音楽を大量に並べる人ほど社会不安が大きい
フェイスブックのプロフィールと性格特性を調べた研究では、好きな映画やテレビ番組、音楽などを大量に登録している人ほど、コミュニケーションの場面で否定的な評価を受けたり、恥をかいたりすることを恐れる傾向が強かったということです。
参照:http://spp.sagepub.com/content/3/6/706
■フェイスブックの印象と直に会ったときの印象は同じ
フェイスブックユーザーの印象について調べた研究では、フェイスブックの投稿から受ける印象と、その人に直に会ったときの印象はほぼ同じという結果でした。つまり、普段から「いいね!」をつけることが多い人には、実際に対面しても良い印象を抱く可能性が高いみたいですね。
参照:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20161314
■フェイスブックの害を減らすには、「いいね!」目当ての投稿を止める
これはわかりやすい話ですが、「いいね!」を狙って投稿するほど、そのユーザーの自尊心はダメージを受ける傾向が強かったのだそうです。あくまで何も期待せずに投稿をするのがいいということなのでしょう。
参照:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23850160
■フェイスブックの害を減らすには、受け身の利用を止める
幸福感を下げずにフェイスブックを使うなら、他人の投稿を読むだけのような受け身な使い方を避けて、積極的に「いいね!」をつけたりコメントをするといいですよ。
参照: http://dl.acm.org/citation.cfm?doid=1753326.1753613
ただし、あまりに積極的にフェイスブックを使うと「ナルシスト」と思われる可能性もあるので、ご注意を。
こちらもフェイスブックユーザーの印象について調べた研究で、他人の投稿にガンガン「いいね!」をつけたりする人ほど、「ナルシストっぽい」と見られる確率が高かったといいます。
参照:http://psp.sagepub.com/content/34/10/1303
■まとめ
近年の研究では「フェイスブックは人を不幸にする!」という論調が優勢です。ただ、少し前には「フェイスブックは社会的な信頼や社会貢献の精神を高める」という研究もあったので、まだ完全に決着はついてないようです。
いずれにせよ、フェイスブックはあくまでもツールなので、それに振り回されすぎないよう、ほどよい距離感で使っていきたいですね。
Photo:facebook By dkalo
Licensed material used with permission by PaleolithicMan
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