舌の位置が本来より下がった状態を低位舌といいます。舌の位置が下がると、連動して気道をふさいでいるフタが開いてしまうのです。すると食べ物の一部が気管に入るようになって、喉のつかえを発症します。そこで、舌の位置が下がっていないかをチェックする方法を紹介しましょう。
舌の位置が下がると危険な状態になる
本来、食品というのは食事の通り道を通って胃で消化されます。ところが、舌の位置が下がって食べ物が肺に入ってしまうことは非常に危険な状態となるわけです。気管に入って肺に到達した食品は消化されずに腐っていきます。
こうして発症するのが誤嚥性肺炎。肺に入った食べ物が原因で炎症をおこす疾患です。命にもかかわる重篤な合併症である肺炎となってしまいます。誤嚥性肺炎は高齢者に多い疾患。75歳以上の高齢者に多く発症します。また、高齢者の肺炎の7割は、誤嚥が関与しているのです。
ところで、舌の位置はなぜ下がるのでしょう? 舌というのは筋肉の塊です。加齢とともに筋力が低下するように、舌の筋肉も低下していきます。早い人なら40代、50代には舌の位置が下がる人が多いのです。
舌の位置が下がっていないかチェック
そこで、舌の位置が下がっていないかをチェックする方法を紹介しましょう。それが「タタタテスト」です。10秒間に「タ」を何回いえるか、その回数を数えるだけです。「タ」の回数が平均以下の人は落ちベロの可能性アリとなります。
各年代ごとの被験者のべ1,000人以上に実施した結果の平均値は次のとおり。20~39歳で76回以上、40~59歳で74~75回、60~79歳で65~73回、80歳以
上で64回以下となります。
舌の位置のチェックに用意するのは紙と太めのペン。「タ」をいう人と数える人が2人1組となって行います。そして「タ」をいった回数、紙に点を描いていくのです。点を数えて10秒間にいえた「タ」を算出します。
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