千葉県我孫子市、手賀沼のほとりにある「鳥の博物館」は、鳥類に関することならなんでもござれの鳥に特化した博物館です。
鳥小屋のような、鳥の顔にも見えるような…特徴的な外観をしているのですが、中はもっとユニーク!
「鳥の博物館」とは一体どんな場所なのか、詳しくご紹介していきます。
「鳥の博物館」ってどんなところ?
「 鳥の博物館 」は、千葉県我孫子市・手賀沼のそばにある、 国内では唯一の鳥専門博物館 です。大きくはないですがれっきとした博物館で、 我孫子市が運営 しています。
「 鳥博(トリハク) 」の名でも親しまれ、全国の鳥好き・鳥ファンには希少な場所でもあります。
開館は1990年(平成2年)、以来30年以上、鳥類について幅広い視点から研究・展示を続けてこられました。
館内には、実際に生息していた 鳥の剥製標本がたくさん展示されている のですが、その数なんと 3,000体以上 というから驚き。
手賀沼に生息する鳥類はもちろんのこと、日本各地、世界各地に生息する鳥の剥製標本も展示されています。
世界の鳥にいたっては約300種以上もの剥製標本がある のだそう。世界の鳥は現地に行ってもお目にかかれないことも多いので、とても貴重です。
また、 博物館は「手賀沼の自然と鳥たち」「鳥の世界」「人と鳥の共存」という3つのテーマで構成 されています。
通年見ることのできる 常設展示 だけでも創意工夫されていてとても面白いのですが、時期によってさまざまな 企画展も開催 。自分好みの興味をくすぐるテーマをやっている時は、積極的に足を運びたいところです。
さてさて、ここまで鳥の博物館についての概要をお話ししましたが、以下からは、どんな展示がみられるのか、何があるのか…、実際の写真とともにさらに詳しくお伝えしていきますよ。
どれだけ知ってる?鳥の剥製がズラリと並ぶ展示室
鳥の博物館は3階建て。鳥小屋風、はたまた鳥が羽を広げたカタチ?いやいや…鳥の顔?見る人にとってさまざまな印象を持つ、独特のデザインの外観をしています。
入り口部分の看板には、我孫子市のトリ「オオバン」のイラストも描かれていて、トリハクへの期待が高まります。
エントランスをくぐり中に入ると、突如目の前に現れるのが、世界一背の高い鳥と言われるモアの剥製。始まりから度肝を抜かれて、驚きます。
展示が実際に始まるのは2階からですが、受付のある1階から2階に上がるまでの間にも、ちょっとした楽しみが。
画家で鳥類の研究者、ジョン・ジェームズ・オーデュボンに関する展示物や鳥の凧などが飾られ、気分はどんどん鳥色に染まっていきます。
2階の常設展示コーナーでは、博物館テーマのひとつ 「手賀沼の自然と鳥たち」を中心に構成。 大きな手賀沼のジオラマ が一角に広がり、なかなかの迫力です。
ジオラマ内には、手賀沼に生息する生き物のレプリカや剥製標本を展示。水中の世界も知れる展示になっており、子どもも大人も一緒になって覗き込む姿も見られます。
3階の常設展示コーナーでは「 鳥の起源と進化 」や「 世界の鳥 」といったテーマの展示も。
鳥の起源に深く関わる 始祖鳥を復元した模型 や、 ドードーを復元した模型 などがあり、迫力を感じます。始祖鳥やドードーの復元模型には、本物の鳥の羽を使用しているとあってとてもリアル。
さらに鑑賞を進めていくと驚くのが、過去に本当に存在していたという大きな鳥、 ディアトリマの復元模型 。こんな大きな生き物がすぐ横にいたら怖いな…と少しゾッとしてしまうほどに迫力があります。
その横には、入り口にも展示されていた背の高い鳥モアのさらにビックバージョン、 ジャイアントモアの骨格レプリカ も。
もうここまで行くと、鳥というより恐竜に近いなと思うのは筆者だけでしょうか。
世界各国の鳥の剥製も見もの。国内ではあまり見られないカラフルな鳥やポップな鳥などもいて、鳥のことにあまり詳しくなくても、ついつい見入ってしまいます。
鳥の博物館では、開館以来、日本に生息する鳥類ぜんしゅの剥製標本を集めることを目標に進められてきているそうで、現在ではその約6割程度の収集に成功しているのだそうですよ。
現状で終わりではなく、これからも新たなものを見せていただけるのかと思うと、なんだか楽しみです。
体験が楽しい多目的ホール&気分爽快な展望台
鳥の博物館には、工作をしたり体を使った観察が楽しめる 多目的ホール や 展望台 といった場所もあります。
2階で一般開放されている多目的ホールでは、時期によりさまざまな企画イベントが行われています。子どもたちに人気なのは、鳥の形を模した折り紙工作や塗り絵。また、たくさんの引き出しのある棚には、鳥の羽や足のレプリカなどが入っており、あれこれ開けて間近で観察する楽しみも。
剥製類の迫力ある展示とはまた変わった展示で、違った視点から鳥についての学びを深めて行くことができます。
3階部分にある展望台はテラス式になっていて、 手賀沼を一望できる開放的な作り 。
テラスには、手賀沼で採れた魚類なども小さな水槽に入って展示されており、その観察もまた楽しいスペースです。
鳥の進化をみ続けた後に、この展望台から風景を見ると、鳥から見ると世界はこんな風に見えるのかなと、鳥の視点が少し体験できるようで面白いのです。
陽気の良い日は、暖かな日差しと手賀沼から吹く風が心地よく、気分がとても良くなりますよ。
レアな鳥グッズが手に入るミュージアムショップ
鳥の博物館には、小さいながら ミュージアムショップ もあるのです。2階多目的ホールから続く位置にあり、見学のついでに自然にみられる作り。
ショップ内には、ここでしか売っていないであろう鳥グッズがたくさん。日頃、鳥にさほど強い興味を持っているわけでもない筆者も、何か鳥グッズが欲しくなってしまいました。
鳥への学びを深められる本などもあり、鳥好きにはたまらない場所ではないでしょうか。
鳥博士になれるかも!?
種のはじまりから現代まで、歴史をなぞりながら「鳥とは何か」を追いかけていく鳥の博物館。
知れば知るほど「鳥とは何か」という思いが深まり、もっともっとという知的探究を楽しめる場所でもありました。
鳥好きさんもそうでない方も、ぜひ一度鳥づくしのこの場所へ足を運んでみてください。鳥との共存が前より少し身近に感じられることと思います。
- 住所:千葉県我孫子市高野山234-3
- 電話: 04-7185-2212
- 開館時間:9:30〜16:30
- 休館日:毎週月曜日(祝日の場合は、翌平日が休み)、年末年始(12月29日〜1月4日)、館内整理日
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https://www.city.abiko.chiba.jp/bird-mus/index.html
出典・参考
きんじょうともみ
余暇プランナー
千葉県在住。ライターで男子3人の母でもあります。おでかけはもっぱら国内専門。旅行やドライブが大好きで観光情報ばかり追いかけている日々。どんな街なのか、何があるのか、地図をくまなく見ているのも好き。そのおかげで、おでかけプランを考えるのが、前よりほんの少し上達しました。記事を通して「ワクワクする時間」を増やす、お手伝いができたら嬉しいです。たくさんの”楽しい”を共有していきます。