衣類を収納する際に便利な衣装ケース。種類やサイズ、もっと使いやすくするコツ、意外な使い方などを、整理収納アドバイザーの金内さんに教えてもらいます。
衣装ケースといっても種類はさまざま
「衣装ケース」とひと口に言っても、いろいろなタイプのものがあります。たとえば、1段の引き出しタイプや多段になった引き出しタイプ、蓋つきのケース、プラスチック製や布製など。どのタイプを購入するか迷った場合は、箱型で1段の引き出しタイプにするのがおすすめです。収納したいものが増えれば買い足しができ、また縦に積み重ねて使えるので横幅をとらず省スペースで使えますよ。
衣装ケースのサイズ選び
衣装ケースを選ぶ際、まずは家の収納スペースのサイズ(横幅、奥行、高さ)を量りましょう。また選ぶ際に奥行きのサイズは、クローゼットで使うか押入れで使うかを目安にするのもおすすめです。
奥行きのサイズ判断目安(押入れかクローゼットかで検討する方法も)
- 押入れ……65〜74cmのもの
- クローゼット……44〜55cmのもの
横幅のサイズ判断目安(扉や襖に引っかからないかチェック)
横幅は衣装ケースを収納する場所の扉や襖に引っかからないかどうかをチェック。特に折戸や観音開きのクローゼットは開口部分の幅に合わせましょう。
高さのサイズ判断目安(収納するもの別に選ぶ)
衣装ケースの高さは、入れたいものでサイズを決めてOKです。
- 18cm……靴下などの小物、肌着類など薄いもの
- 22〜25cm……カットソーやハイゲージのカーディガンなど、中くらいの厚みの衣類
- 30cm……厚手のニット、デニム類
無難なのは22cm~25cmの中サイズ。迷ったらこちらを買うのがおすすめです。
注意点
多くの衣類を収納できる衣装ケースですが、その分、衣類を収納した後はそれなりの重さになります。多くの衣類を収納できるのが衣装ケースのメリットですが、配置場所についてはどんなに高くても目線より下までの高さにしてください。目線より上に配置すると、中身を確認できないうえ、引き出す際に危険を伴います。
お気に入りの衣類をきれいに保つためにも断捨離を
何年も着ていないけれど捨てられない服、ありませんか?冠婚葬祭などで使用する衣類は例外ですが、1年以内に着ていない服は断捨離するのがベターです。
衣類が虫の餌になるほか、量が多いと衣装ケースにぎゅうぎゅうに入れがちで、シワになってしまいます。衣装ケースを購入したり、衣替えをしたりする機会に、いま一度手持ちの服を見直してみましょう。
どうしても捨てられない衣類はどうする?
断捨離するうえで、「捨てられないけれど着ない」ような迷う服があったなら、蓋つきの衣装ケースに入れておきましょう。1年ごとに蓋を開け、中身の見直しをおすすめします。
掃除をラクにするならキャスターを付けるのがおすすめ
箱型の引き出しケースを床に置く場合は、キャスターを取り付けると、床からケースが浮くので通気性が良くなり、また掃除もラクにできますよ。
仕切りケースも活用を
引き出しタイプの場合、奥行きがあるためたくさん収納できますが、入れすぎるとどこに何があるのかが分からなくなることも。そんな悩みを解決するのが仕切りケースです。
靴下、下着と、アイテムごとにまとめて仕切る方法や、冠婚葬祭セットやプールセットなど、目的ごとに仕切る方法があります。100円ショップなどでも購入できるので、ぜひ活用してみてください。
衣装ケースに収納しない方がいいもの
コートやジャケットなどは衣装ケースに収納すると形が崩れるので、ハンガーに掛けて収納するのが良いでしょう。他に注意すべきは革製品。革のバッグや衣類は、購入してから日数が経つとベタつきが生じます。他の衣類に影響を与えかねないので、こちらも避けたほうが良いでしょう。
なお、断捨離をすると衣装ケースの中身が空になることも。そんな時には、置き場所が決まっていない旅行用品やぬいぐるみなどを入れるのがおすすめです。
使い勝手の良い方法で衣装ケースを使っていきたいですね。