毎日のお弁当。子ども用にデコ弁を頑張って作っているという方も多いのではないでしょうか。しかしお弁当は、飾りつけだけでなく食中毒対策にも力を入れる必要があります。今回は、デコ弁作りで気をつけるべき食中毒対策についてご紹介します。
気温、湿度が高くなる時期は要注意!
気温と湿度が高くのなるこれからの季節は、使う食材選びや扱いに注意が必要です。本格的に暑くなる前に、注意点をチェックしておきましょう。
デコ弁が危ない理由は、食材を触る回数に
デコ弁は、おにぎりやおかずをかわいく飾りつけして作りますね。このデコ弁に食中毒の危険がある、という理由は、デコ弁を作る工程にあります。通常のお弁当作りの工程に加えて、「飾りつけ」という工程がプラスされるため、食材を手で触れる回数がどうしても多くなってしまいます。人の手には「黄色ブドウ球菌」が存在しているため、食材を触る回数が多ければ多いほど、食中毒の危険度が増す、ということになります。
おにぎりに危険が…
デコ弁といえば、海苔を使っておにぎりを飾り付けすることが多いですよね。おにぎりは素手で握ることは絶対NGで、ラップなどを使って素手でおにぎりを触らないようにしましょう。その理由は過去の記事やこの記事でも解説した通りですが、黄色ブドウ球菌により食中毒を引き起こす危険があるからです。
また、おにぎりをデコレーションする際、細かな作業になるためついつい素手で飾り付けしがち。最近では飾り付け用のピンセットなどが販売されていますが、あくまでも美しく作るためのアイテムで食中毒対策にはほとんど効果はないと言っていいでしょう。どうしても飾りつけをしたい! という場合は、できる限り簡易なデザインにしましょう。食中毒予防のためには、素手で食材を触らないということが大原則。できれば、調理の工程は調理用手袋を使ってもらいたいくらいなのです。
とはいえ、お弁当を作る全工程で調理用手袋を着用するのは、家庭ではあまり現実的ではないですよね。そこで提案したいのが「おにぎりフィルム」。フィルムの上にごはんをのせ、フィルムの上から握ってそのまま包んでお弁当に詰める、といった商品です。最近では100円ショップなどでかわいいデザインの商品がありますし、ラップで包んだおにぎりにお絵描きできる専用ペンも販売されています。おにぎりを素手で触ることは無くなるので、衛生的にも安心です。
「マヨネーズは避ける」がベター
ここからは、気を付けたい食材について。ポテトサラダやサンドイッチに使うマヨネーズは、暑い時期には使用を避けるのがベターです。マヨネーズ自体は酢が入っているため殺菌効果があり、菌を増やしにくい調味料ではあるものの、温度変化により水分が出やすくなってしまいます。水分があるじめじめした環境は、菌が増殖しやすくなります。子どもが好きなマヨネーズですが、水分が出ないようにポテトサラダやサンドイッチは避けるようにするか、ほかの調味料に置き換えて調理しましょう。また、同じくサンドイッチに使うことが多いスライスチーズも、要冷蔵のものは使わないほうがいいですね。
ミニトマトはヘタを取る
コロンとかわいらしく、彩りを添えてくれるプチトマトはお弁当によく登場する食材ですよね。しかし、プチトマトのヘタには菌が付着していることが多いため、へタ付きで入れるのはNGです。水洗いしても取れない場合もあります。お弁当に入れる際にはヘタをとって入れましょう。また、プチトマトを洗ったら水気をふき取ることもお忘れなく!
おかずの仕切りはカップを活用
続いて詰め方の工夫。お弁当の仕切りに、サニーレタスなどの水分の多い葉物野菜を使っていませんか。ちょっとした隙間も埋めてくれて見た目もいいのですが、使用は避けたほうが良いでしょう。過去の記事でもご紹介したように、生の葉物野菜は水分が多く菌が繁殖しやすい環境を作ってしまいます。市販のおかずカップなどを活用して仕切りましょう。
また、夏場は特に保冷材や保冷バッグも上手に活用して、お弁当の温度が上がらないようにしてくださいね。