老若男女を問わず、いきなり襲い来るのが腰痛だ。その発症原因は、重い荷物を持ち上げたり、とっさに無理な体勢をとったなど「無理しちゃったからなぁ」と納得できる場合から、椅子から立ち上がろうとしただけの納得できないものまでさまざま。でも、身体の中心にある腰に痛みを抱えたままでは、日常生活を送るのもままならない。とにかく痛みが引かなければどうしようもないのだが、「まだ大丈夫」「忙しい」といった理由をつけて病院になかなか行かない人もいるようだ。
では、実際に腰痛を治療したことがある人は、どのようなことがきっかけで病院へ足を運んだのだろうか?また、どのような治療を受けたのか?そこで今回、椎間板の修復治療により幅広い腰痛に対応しているNLC野中腰痛クリニック(https://nonaka-lc.com/)は、腰痛を病院で治療した経験がある30代~60代の男女を対象に「腰痛治療」に関する調査を実施した。
腰痛を発症すると日常生活にどのような支障が出るのか
はじめに「実際に腰にどのような痛みがありましたか?(複数回答可)」と質問したところ、『かがむと痛い(41.7%)』と回答した人が最も多く、次いで『座っている姿勢から立つときに痛い(39.9%)』『じっとしていても痛い(39.6%)』と続いた。
日常生活の中で頻繁に行う『かがむ』『座っている姿勢から立つ』という動作はに加え、『じっとしていても痛い』という人も約4割いることから、腰痛で日常生活に支障が出ている人が一定数いることが示された。
「腰を痛めた際、最初に取った対処方法は何ですか?(上位3つまで)」との質問には『市販の薬の使用(43.3%)』と回答した人が最も多く、次いで『ストレッチ(37.9%)』『マッサージ(33.3%)』と続いていることから、市販薬の使用やストレッチなどで、まずは自分でなんとか改善しようと試みる人が多いようだ。
では実際に、どのタイミングで病院に行く人が多いのだろうか?
痛みが我慢できなくなってから病院に行くのは約6割
「腰痛を発症してからどのくらい経ってから病院に行きましたか?」と質問したところ、『~1週間未満(46.0%)』と回答した人が最も多く、次いで『1週間~2週間未満(15.2%)』『2週間~1か月未満(12.2%)』『1年以上(11.3%)』と続き、約半数が腰痛発症後、1週間未満で病院に行ったことが明らかになった。だが1年以上経ってから病院に行った人も約1割いることから、痛みを我慢しながら生活していた人も一定数いることがうかがえる。
次に「病院へ行こうと思ったきっかけは何ですか?(複数回答可)」と質問したところ、『痛みに我慢できなかったから(61.7%)』と回答した人が最も多く、次いで『痛みが増したから(36.1%)』『仕事に支障が出たから(30.1%)』と続いた。
これらの結果から、痛みを我慢できなくなってから病院に行った人が約6割で、症状が軽いうちに病院に行く人は少ないことが示された。
治療を受けてよかったと回答したのは約8割 その理由は?
「どのような治療を行いましたか?(複数回答可)」と質問したところ、『内服薬・外用薬(63.5%)』と回答した人が最も多く、次いで『コルセットやサポーターの装着(45.7%)』『リハビリ(27.9%)』と続いた。腰痛治療には薬の使用だけでなく、さまざまな方法があるようだ。
次に「治療を受けてよかったと思いますか?」と質問したところ、『とてもそう思う(33.8%)』『ややそう思う(44.7%)』と続いた。「とてもそう思う」と「ややそう思う」を合わせると約8割になり、病院での腰痛治療に満足している人が多いことが判明した。その具体的な理由は次のとおり。
■病院で腰痛治療を受けてよかったと思う理由を具体的に教えてください
・正しい治療、対処法で長引くことなく痛みが軽減したから(50代/女性/北海道)
・回復が早かった(50代/男性/神奈川県)
・医師の治療や投薬で痛みが軽くなったから(60代/男性/愛知県)
・職場復帰ができた(60代/男性/宮崎県)
病院で腰痛治療を受けたことで、痛みの軽減や職場復帰ができたなどの喜びの声が寄せられた。自己流で治療を試みるよりも、病院での治療したほうが効果があったと感じている人は多いことがうかがえる。
日帰り治療に前向きなのは約8割
「受ける治療にはどのようなことを求めますか?(複数回答可)」と質問したところ、『痛みがなくなる(75.5%)』と回答した人が最も多く、次いで『根本的な原因が改善される(52.4%)』『短期間で治る(43.3%)』と続いた。
約8割が痛みがなくなることを求めており、腰痛の痛みがいかに日常生活に支障をきたしているかがうかがえる。また、根本的な原因の改善や短期間で治ることを望むという回答も上位に挙がった。
「身体への負担が少なく、1日で日常生活に戻れる“日帰り治療”を知っていますか?」と質問したところ、『詳しく知っている(8.7%)』『聞いたことはあるが、詳しくは知らない(41.8%)』『一度も聞いたことがない(49.5%)』という回答結果になった。
「聞いたことはあるが、詳しくは知らない」と「一度も聞いたことがない」を合わせると約9割になり、身体への負担が少なく、1日で日常生活に戻れる日帰りの腰痛治療はまだ広く知られていない現状が示された。
そこで、「“日帰り治療”を試してみたいと思いますか?」と質問したところ、『とてもそう思う(28.2%)』『ややそう思う(50.4%)』『あまりそう思わない(17.0%)』『まったくそう思わない(4.4%)』という回答結果に。「とてもそう思う」と「ややそう思う」を合わせると約8割となり、日帰り治療に興味を持つ人は多いことが判明した。
【調査概要】「腰痛治療」に関する調査
調査期間/2024年6月13日(木) ~ 2024年6月14日(金)
調査方法/リンクアンドパートナーズが提供するPRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
調査人数/1,012人
調査対象/調査回答時に腰痛を病院で治療した経験がある30代~60代の男女と回答したモニター
調査元/NLC野中腰痛クリニック(https://nonaka-lc.com/)
モニター提供元/PRIZMAリサーチ
幸いなことに、筆者はこれまで腰痛になったことはない。だが30年以上連れ添っている家内は、5年ほどの周期でギックリ腰になっている。その度に「痛い、動けない、代わりにこれやって、湿布買ってきて貼ってくれ」など大騒ぎ。そう、痛みに耐える本人はおろか、家族にまで迷惑をかけるのが腰痛なのだ。今回の調査結果で、我慢したり、素人療法を試みるより、病院で治療を受けるほうがよいという声が約8割にも達したことは、つまり腰痛は治療すれば治るということ。周期から推測すると、次に家内がギックリ腰になるのは2年後。その時は引きずってでも病院に連れて行くことを心に誓った。