VRとは
VRとは「Virtual Reality」の略称で、日本語では仮想現実と呼ばれています。
「本質的には現実ではないが、表面的には現実」という意味が含まれ、VRによって「限りなく実体験に近い体験が得られる」ということを示します。
VRは、一言でまとめると『まるで自身が実際にその空間・世界にいるかのような感覚を得られる体験ができる技術』です。
仮想の空間を旅するため、VRの世界を体験するには専用のゴーグルを着用する必要があります。ゴーグルの中では、精巧に作り込まれた映像が人間の視覚と同じ見え方をするように映し出されています。オプションとして付属のコントローラーを使うことによって手の動きを検知して、VRの世界で触れた物体の硬さや質感を感じ取れる機能も開発されています。
このように、映像の中を自由に歩き回るだけでなく、映像内のものを触ったり動かしたりすることもできるため、リアリティーのある体験をすることができます。
活用されている場所
VR広告
360°映像の利点を生かし、商品を様々な角度から顧客に体験してもらうことができます。
また、操作感覚なども同時に体験できます。
メーカーは、従来の紙媒体や2D映像では伝えきれなかった商品の魅力を伝えることができます。顧客も実際の操作感を試して商品選びができるので、双方にとってメリットのある活用方法です。
エンターテインメント業界
遊園地などのアトラクションではVRを採用することによって、映像の中に入り込んでいる没入感が実現可能です。
よりハラハラ、ドキドキする体験型アトラクションには最適な技術です。
大阪のユニバーサルスタジオジャパンでは、実際にアトラクションにVRを導入した例があります。
スポーツ
アスリートがトレーニングする際にもVRが用いられるようになりました。
実際の対戦相手のデータを反映したものはもちろん、対戦したことの無い選手のデータを模擬的に練習することが可能です。
医療
医療業界では、医師の研修にVRが応用されています。
例えば、実際にあった手術の例をVRとして映像化し、その世界の中で手術の練習をすることが可能です。
それだけでなく、人体の臓器がどう動くのかを再現したり、臓器の構造と仕組みを細かく再現した教材が作られたりしています。
今までの医学生は紙ベースの教材で学習していましたが、今後は実際の臓器に触っているのと近い状況で学習することが可能になります。
医療界におけるVRの普及は、特に大きな変革といっても過言では無いでしょう。
今後の見通し
VR機器を製造しているメーカーからは以下のような分析がなされています。
IT専門調査会社IDC Japan株式会社の「2022年までの世界AR/VR関連市場予測」によると、2022年の世界のAR/VR関連市場規模は2,087億ドルで、2017年から2022年にかけての年間平均成長率は71.6%となっています。特に、VRゲーム分野は圧倒的な存在感を示すと予測されており、VRの需要は今後も非常に高いといえそうです。
年間成長率は驚異の70%超え、今後の伸び率が衰える気配はありません。
現在は広告媒体やエンターテインメント業界、医療業界でのシェアが多くを占めています。今後伸び代が期待できる分野としては、シミュレーションが必要な業界が該当すると考えられます。
例えば、自動車教習、パイロット養成、工場のライン作業の研修等々可能性は多種多様です。
まとめ
VRの歴史は長く、1980年代には技術の一部が生まれていたと言われています。
現在は一般家庭でも体験することができるようになり、今後VR向けコンテンツの拡充が加速することは間違いありません。
現在は、主にゲーム分野において大きなシェアを誇っています。今後は、対応機器の普及に従って今よりもさらに多種多様な目的でVRが普及していくと考えられています。
VR業界の今後の成長に、目が離せません。