
福山雅治(56)が26日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた主演映画「ブラック・ショーマン」(田中亮監督、9月12日公開)レッドカーペットイベント&完成披露舞台あいさつに登壇した。初共演の成田凌(31)が「日焼けをしないこと」とアドバイスを受けたと明かすと、福山は「乾燥肌なんですよ。ダメージに弱い。生まれながらに弱い子なんですよ」と笑いながら明かした。
福山にとって、フジテレビを巡る問題で第三者委員会が調査報告書で「不適切な会合」と認定した食事会に参加したと一部週刊誌に報じられた件で、18日に声明を発表して以来、初の公の場だった。レッドカーペットには200人のファンが集結し、外にも多くのファンが集まった。福山は会場の外から見守ったファンにまで気さくに右手を振り、劇中で演じた天才マジシャンばりに、手から白い糸を出すマジックまで披露し「イッツ・ショウタイム!」と決めぜりふを言い放った。ファンからは「マシャー!!」と、福山に熱い声援が飛んだ。
「ブラック・ショーマン」は、福山の俳優としての代表作の1つ「ガリレオ」シリーズの原作者・東野圭吾氏が20年に出版した「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」(光文社)の実写化作品。新作の主人公を考えていた東野氏に、福山が「ダークヒーローを演じてみたいんです」と語ったことが執筆のきっかけとなった作品。演じる神尾武史は、米ラスベガスを拠点に活躍し、頭が切れ、卓越したマジックと巧みな人間観察能力を持ちながら、金にシビアで息を吐くようにウソをつくマジシャンの役どころだ。福山は「やっと公開できます。撮影の期間が空いた時もあったんですが、空いた時に僕もスタッフもアイデア、アプローチがより深くなり、最終的にスキのない作品に仕上がった」と胸を張った。
物語は、武史が仲村トオル(59)演じる元中学校教師の兄・英一が何者かに殺され、マジシャンならではの方法で殺人事件の謎に挑む。2カ月後に結婚を控えながら父の突然の訃報を受け実家のある町に戻った、初共演の有村架純(32)が演じた、めいの神尾真世と再会しバディを組んで殺人事件の解決に向けて奔走する。原作の東野圭吾氏から「特に難易度の高いマジックに挑戦した福山さんのプロ意識には頭が下がります」とのコメントが紹介されると、福山は「原作を書いた先生に言っていただくのは光栄」と笑みを浮かべた。「まずもって、世界観が面白い。それを映像化する理由は何だ…さらに面白くないといけない。うれしいと同時に、すごいプレッシャーがあります」と東野作品の実写化への思いを吐露。「届いたかな? というのは自分の中では厳しく見ていますけど…今回はいい線、いったかなと」と自信を見せた。
福山、有村、仲村、成田のほか元乃木坂46生田絵梨花(28)木村昴(35)ハナコ秋山寛貴(33)犬飼貴丈(31)岡崎紗絵(29)伊藤淳史(41)生瀬勝久(64)も登壇した。
◆「ブラック・ショーマン」元中学校教師の神尾英一が何者かに殺された。2カ月後に結婚を控えていた神尾真世(有村架純)は、父の突然の訃報を受け、実家のある町に戻る。コロナウイルスのまん延以降、観光客も遠のき、活気を失ってしまっていた町に起こった殺人事件…多くの教え子から慕われていた英一はなぜ殺されなければならなかったのか。真実を知りたいと願う真世の前に現れたのは、かつてラスベガスで名をはせた元マジシャンの叔父・神尾武史(福山雅治)だった。武史は、卓越したマジック(+手癖の悪さ)とメンタリスト級の巧みな人間観察&誘導尋問を武器にして、めいの真世と共に、大切な家族が殺された殺人事件の謎に挑む。